政権の暴走を止めるには強い野党が必要

衆議院を解散し総選挙が行われることになりました。

憲法の規定に基づく野党の臨時国会召集の要請を無視したあげく、森友、加計学園の疑惑封じのために、審議もせずに、解散権を行使するのは許されることではありません。

しかし、総選挙になった以上は、正々堂々と戦うしかありません。

安倍内閣の政治は、一部のお金持ちと大企業を豊かにすれば、いずれ庶民にもお金が回るという理くつでした。

でも、5年経って、私たちの暮らしは良くなったでしょうか?

中小、零細企業や、そこで働く人々、シングルマザーや障がいを持って頑張っている、そんなふつうの人たちは、豊かになったのでしょうか?

安倍内閣は、今まで安全に運用してきていた私たちの年金(GPIF基金)の運用ルールを変えて、リスク資産の株式の割合を25%から50%に引上げ、これまでに36兆円の株を買いました。

みなさんの年金で、上がっている株価。

今上場企業の約4分の1は日銀とGPIFが筆頭株主です。また、政府は日銀に毎年6兆円の株を買わせています。ユニクロの筆頭株主は日銀というブラックジョークのような状態なのです。

こんな健全でない株価はいつか必ず暴落します。そうなれば経済格差はますますひろがり、普通の人たちの年金暮らしが破綻、大変なことになってしまいます。

私はこの件についてずっと国会で追及してきました。数の論理で悔しい思いもすることが多いですが、それでも一定の歯止めにもなっています。

今までの政権でも一度も手をつけなかった年金をリスクにさらす、このような暴走を止めるためには、健全で強い野党が必要なのです。

安倍一強体制の政治体制のままでは、歯止めが何もない状態です。本当にこのままでみなさんは安心ですか?

日本の伝統や文化を守り、地域の力を信じる土着の保守政治。それを加藤紘一先生は「リベラル保守」と名付けました。多様な価値観を認めるリベラル保守の政治を実現するために、野党再編が必要だと私は強く思っています。

12年前に、政権可能な二大政党政治を実現したいと、ふるさと和歌山に戻ってきました。

アリと象の戦いと言われながら、落選してもあきらめずに、政治活動をつづけてきました。

その初心に戻って、今一度挑戦したいと思います。穏健で、平和を守るハト派の落ち着いた中道の政治を目指します。どうか、お力を貸してください。


編集部より:このブログは衆議院議員、岸本周平氏の公式ブログ、2017年9月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は、岸本氏のブログをご覧ください。