アルコールは脳に悪い?それでもお酒は飲んでいいと思う

2017年10月22日 06:00

こんにちは!肥後庵の黒坂です。

「最近、お酒は体にいいとか、悪いとか色んな話を見かけるけど結局どっちなんだ!?」そんな疑問をお持ちではないでしょうか?「酒は百薬の長」「酒に十の徳あり」ということわざが昔からあります。「アルコールは適量をキープできるなら体にいいのだが、飲みすぎると毒になる」なんて言われてきて、それが正しい情報だと長らく信じられてきました。

ですが、そんなお酒の健康効果に冷水を浴びせるような話がイギリス・スタンフォード大学の発表した研究結果によってもたらされました。彼らは「お酒は少量でも脳に影響がある」と主張しています。

※研究結果は次のURL先に詳細が掲載されています(英語)。

Moderate alcohol consumption as risk factor for adverse brain outcomes and cognitive decline: longitudinal cohort study. BMJ

これは「お酒=毒」といっているのと同じであり、私を含めてお酒好きの人には耳が痛い話ですよね?ですが私は「それでもお酒は大いに飲むべき」と心から思います。なぜ脳に悪いと言われてしまったのに飲むべきだと考えるのか?今回はそんなお話をしたいと思います。

ワインでも日本酒でもビールでも等しくNG

「お酒は健康に良くない」という今回のような研究結果があちこちで発表されるようになるちょっと前まで、お酒の健康効果ばかりクローズアップされていましたよね。「赤ワインに含まれるポリフェノールには美肌効果がある」「ビールは血流が良くなるから脳卒中などの予防になる」「日本酒はアミノ酸が豊富に含まれているので、美肌にいい」ちょっと調べてみるとお酒の原料ごとの健康や美容効果がわんさか出てきます。

しかし、こうした「お酒はこんなに健康にいい!」というネット記事のいずれも、この記事を書いている3年ほど前の2014年以前が最終更新日となっていることが多いことに気づきます。気のせいかもしれませんが、2015年に「私の血はワインでできている」と公言するほどのワイン好きで知られていた川島なお美さんがガンで亡くなられ、同じタイミングでフランスの国立がんセンターが「赤ワインはガンになる」との発表がありました。その頃から「お酒に適量はない。とにかく1滴でもダメ」といったアルコール有害記事が広まり始めたようにも見えます。

特定のお酒がダメなのではなく、アルコール自体が脳に悪いと今回の研究結果で言われているわけですから、ワインだろうが焼酎だろうがウイスキーだろうがなんでも健康に悪い、ということになるでしょう。

健康は極端に走りすぎないことが大事

こうした記事を目にした時、多くの人の反応はざっくり2つに分かれます。「健康に悪いならもうお酒は飲まない」「別に気にしないよ。お酒はおいしいからこれからも飲む」というお酒から離れてしまう人と、別に気にしないという人です。気をつけなければいけないのは、「もうお酒は飲みたくない」と安易に考えをひっくり返してしまう人たちです。なぜかというと記事の情報を一方向からしか見ることが出来ていないからです。そうした人は往々にして白か?黒か?と極論に走りがちです。

例えば私のように赤ワインが大好きな人がいたとしましょう。その人が今回の記事を目にして「お酒は全部脳に悪いのか!なになに?心筋梗塞の原因?発がん性物質?認知症の原因?怖い!もう大好きなワインを飲むのはやめる!!」と考え、逆に赤ワインを持ち上げる記事を目にした時には「赤ワインに含まれるポリフェノールは、ぶどうをそのまま食べるよりもワインで飲むほうが吸収率が高いのか~。血液もサラサラになるしいいことづくめだな!今後もお酒はワイン一択!」と全面的に支持する、こんな具合に反応しがちです。

でも世の中にあるお酒の健康効果に関する全ての情報を見ることは不可能ですし、健康はまだまだブラックボックスだらけで定説をひっくり返すような研究結果の発表は今後も続いていくでしょう。たまたま目にした記事で極端に肯定・否定と考えが飛び回ってしまうのでは、おいしいものや健康の本質から遠ざかってしまうでしょう。

究極的には水ですら飲みすぎると体に悪いのですから、何が悪いか?いいか?という極論で考えるべきではありません。問題は往々にして分量によることがほとんどです。

見落とされがちなアルコールのメリット

最近、今回の研究結果のような「お酒による健康への悪影響」についての記事や発表が多いように感じます。それだけこれまで分からなかった部分に光が当てられているということですから、これは喜ばしいことですよね。アルコールが脳に悪いということはおそらく間違いないでしょうし、ガンや認知症とも深い関係があると言われるとお酒好きとしてはいかにも肩を落としたくなるような話じゃないですか。

それでも私はお酒にはたくさんのメリットがあって、今後も愛飲するべき対象だととてもポジティブに捉えています。間違っても「ああ、今飲んでいるお酒は体にわるいんだよなあ」などと罪悪感の中、お酒のグラスを傾けるべきではないと思います。私が考えるお酒を飲むメリット、それは栄養面ではなく、「精神面」についてです。

お酒が思考力を鈍らせるのは研究結果ソースを出さなくても、多くの人に理解されている事実でしょう。飲酒運転の取り締まりが厳しいのは判断力などを鈍らせて事故を起こす確率を上げてしまうことが明らかだからです。ジャッキー・チェンさんの「酔拳」という映画ではないのですから、お酒を飲んで何らかの能力がパワーアップするなんてないと思っています。お酒を飲むと思考力や身体能力は落ちる、ということです。

ここ!まさにこのポイントこそがお酒の「プラス」だと強く考えています。私はお酒を飲むととても陽気になります。社交の場では元々フレンドリーですが、お酒を飲むとそれがかなり促進されます。言い方を変えれば私はお酒を飲むとかなりバカになります(笑)。お酒を飲むまではかっちりと固い雰囲気でやり取りをしていた人と、お酒の席でバカ話をしたり、共通の趣味の話で大いに盛り上がったことでその後胸襟を開いたやり取りができる仲になった経験が何度もあります。これはお酒の力がなかったら絶対に成し得なかったことです。お酒が思考力を鈍らせ、何もしていないのに気分が高揚するという「“脳”力低下」があったからこそ、楽しい気持ちになって良好な関係を築くことが出来たと思っています。

人間関係構築を一役買ってくれ、楽しい気分にしてくれるならそれは大きいメリットではありませんか?

影響が出ない範囲であればOK

「お酒は体に悪い」なんて言われても気にすることはありません。そんなことは昔から分かりきっていたことで、要するにお酒の悪影響が出ない範囲の適量に留めればいいわけじゃないですか?

お酒に限らず、お菓子でも、タバコでも嗜好品はだいたい少量から健康に悪いものが多いですよね?でも一口でもお菓子を食べると糖尿病になるわけではないですし、1本タバコを吸ったから即ガンになるわけでもありません。重要なのはやっぱり「適量」ということで、一生の内で取り返しがつかない病気になってしまうほど体に入れなければ何の問題もないと思います。「酒はやっぱり適量なら飲みましょう」というのが私の結論です。

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黒坂 岳央
フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」 代表

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