「自民と立憲民主」の関係は「米国とIS」に似てる

2017年10月21日 16:00

自民党、立憲民主党の政策パンフレットより:編集部

石原慎太郎氏の枝野礼賛に典型的に見られるように、自民党が希望の党を怖がるあまり立憲民主党の飛躍を許したのは残念だ。あとで後悔すると思う。それは、アメリカがソ連の敵だということで、アフガニスタンを舞台にアルカイーダやタリバンを育てたとか、シリアでアサド政権の敵の敵だと思ってISの伸長に機敏に対処しなかったのに似ている。

敵の敵は味方というのはある程度は真実だが、油断するとたいへんなことになるし、現実的な話し合いが可能なライバルをつぶすことにもなる。

立憲民主党の問題は、菅直人内閣のときの、枝野官房長官、福山官房副長官、長妻厚労相、辻元補佐官などが中枢メンバーであることよりも、彼らが民主党内閣の政権運営、原発事故対応などについて反省せず開き直っていることにある。

立憲民主党の伸長を国民が選ぶとすると、民主党内閣と彼らの震災への対応を誉めることと同義であるということを分かってのことだと自覚すべきだ。民進党のなかでそれなり正しく反省している人たちはほとんど希望の党に移ったのである。

このことを一人でも多くの有権者が知ることを望むばかりだ。私は第一次安倍政権をあまり評価しなかった。しかし、第二次安倍内閣はかなり評価している。その主たる理由のひとつは、第一次内閣のときの不手際をかなり正しく反省し、活かしているからだ。

ある議論の場で、小池百合子は嘘付きだという人がいたので、カイロ大学で鍛えられたのか、明確な嘘までは言わない、ただし、相手に思い込みをさせたり誤解を利用したりしているだけだろうといったら、結構、皆さん賛成していただけた(笑)。

今回の誤算は、交渉相手の前原民進党代表が、自分では思い込みも誤解もしていないのに、ころっと騙されたがごとく、党内に言い、あまりにも自信ありげなので、党内ももしかしてそうなのかもしれないと舞い上がったことにある。

私はむしろ、小池氏に同情的だが、民進党の人たちの、甘っちゅろいいい加減さを計算に入れなかったのは、小池氏の身から出た錆だ。

森友・加計については、この選挙で争点になったということであれば、選挙で勝てばある程度は禊ぎになる。少なくとも野党はさんざんこの問題を取り上げてきたからだ。しかし、安倍首相は全く取り合わなかったわけでもないが、消極的だったから、ある程度は禊ぎになるが、完全に終わりにもできないというあたりが公平なところだ。

ところで、森友事件を国会で取り上げて、安倍首相の「関与していたら辞める」という答弁を引き出した福島伸享氏(希望)が茨城でやや劣勢。そもそも森友問題は不手際は事実であり、プチスキャンダルとしたは認めざるを得ないが、辞めるとかいう問題にはなり得ないのに、この福島代議士の質疑に対して総理が余計なことをいったのでおおごとになった。また、そこで陳謝などして火を消さなかったので、疑惑ですらない加計問題に飛び火した。

しかし、その最初の一撃の功労者の福島氏が苦戦というのはなんとも不思議。これで負けたら、横綱相手に金星をとったのに、勝ち越しできなかったので殊勲賞取れなかった平幕力士になってしまう。国民もいったい、森友・加計を大事だと思っているのか、どうでもいいと思っているのか、さっぱり分からない。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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