官房機密費:不透明な金もある程度は必要。要は「ちゃんと」使ってるか

2018年01月24日 11:30

1月19日、「内閣官房報償費」いわゆる”官房機密費”について最高裁である判決が出ました。

報道では
『機密費、一部開示認める』
などという見出しが付いてはいますが
「毎月の支払い額」
「年度末の残高」
などの文書公開を命ずる判決になっています。

裏を返せば、
「何のために」
「誰に」
「いくら使ったのか」
などは公開を命じなかったので、“従来どおり”とも言えるでしょう。

官房機密費は国の事業を円滑に遂行していくための必要経費として外国とのさまざまな折衝や国内での非公式な協議などに使われるとされています。

平成29(2017)年度予算は以下となっています。

官房機密費 官房長官が取扱責任者 約12億3000万円
内閣情報調査室費 内閣情報官が取扱責任者 約2億3000万円

(平成29(2017)年度予算 内閣所管一般会計(組織)内閣官房(項)内閣官房共通費(目)報償費)

 

日本の国家予算・約100兆円のうち、官房機密費・約15億円(0.15%)までは公開されますが、内訳ははっきりさせなくてよいわけです。

行政が税金を執行した場合、しっかりと領収書を添えて使途を明確にするのが大原則で、あの”森友学園問題”の際にもそのようにブログに書きました。

2017/3/7「【森友学園】”歴史的事件”ではありませんが「捨てた」はないでしょう!?」

しかし例外もあるでしょう。
例えば外国と交渉する場合、ルールやカルチャーが違い時には「裏交渉」もあるでしょうから日本の尺度で予算を事前に明確にしたり使徒を明示することは難しい場合もあるでしょう。
国家としての機密費はある程度は認められてよいのではないでしょうか。

一方、官房機密費とは別に「外交機密費」という費用もあります。
こちらは今から17年前の平成13(2001)年に外務省職員に約7億円が詐取され、ワインや女性への現金に浪費されていた「外交機密費流用事件」が発覚して大問題になり、同年2月23日の衆議院予算委員会で追及しました。

2001/02/24「民主・中田氏が外務省答弁に怒って質問放棄 衆院予算委」

この問題は役人の使い放題にあって、仮に外交政策に必要だったとしても10年や30年後など年限を区切って内訳を公開しなければ正誤を検証できません。

今回の官房機密費は国内外の政策遂行のために政府が使う政治的な費用で、役人が使うのとは訳が違いその必要性は認めるところですが、いずれにしても有効に使われるべきです。


編集部より:この記事は、前横浜市長、前衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2018年1月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

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中田 宏
前衆議院議員、前横浜市長

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