何故、河野太郎氏は財務官僚批判を封印しているのか

外務省サイトより:編集部

いずれ堰を切って飛び出してくると思っているのだが、自民党の国会議員の中で最も官僚の情報隠蔽体質や事勿れ、先送り体質に手厳しいのが、現在安倍内閣で外務大臣を務めている河野太郎氏である。

年金問題や社会保険庁問題を審議していた自民党の厚生労働部会での河野太郎氏の更生労働官僚に対する叱責ぶりは、この人は本当に自民党の国会議員かしら、と思うほどに激しかった。

声が大きく、かつ実証的にデーターに基づいて理詰めで追及してくるから、厚生労働省の担当者はさぞかし肝が縮み上がっただろうと思う。

部会長はじめ自民党のお歴々の皆さんが座っているひな壇の真ん前に陣取り、部会の審議が始まったら早速手を挙げ、滔々とご自分の意見を開陳、いや、部会に説明のために出席している厚生労働省の担当者を面罵する。

河野太郎氏と、現在は愛知県知事を務められている大村秀章氏が当時の自民党の中では厚生労働官僚批判の双璧であった。
国会議員に当選して日が浅く、問題の所在やその深刻さ等について十分の知識がない私などは、目を白黒しながら河野太郎氏の官僚批判を聞いていたものだが、ほう、自民党はここまでやっても許されるんだ、と思ったものである。

森友学園問題や加計学園問題を抱えている安倍内閣は、あの当時の河野太郎氏らが示した激しい追及ないし攻撃の直撃を受けたら、多分窮地に追い込まれていただろうと思っている。
財務当局などは、ひとたまりもないはずである。

河野太郎氏の破壊力には、想像を超えるものがある。
河野太郎氏は、安倍内閣の閣僚になったことでどうやらご自分の破壊力というか攻撃力を封印してしまっているようだが、いつかその封印を解く日が来るだろうと思っている。

その日がいつか。

多分、自民党の総裁選挙に立候補する時だろう。
今の野党にはまったく期待出来ないが、河野太郎氏が鎌首をもたげたら、自民党も霞が関も大きく変るはずである。

私は、河野太郎氏の時代が来るのを、密かに楽しみにしている。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年1月30日の記事をまとめて転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。