元IT副大臣53歳のセカンドスクール(19) 30歳年下から学べるか…

授業終了時のO先生

30歳年下から学べるか・・・

「Python構文156」ようやくやり終えた。見返してみると構文を書いている「Atom」というテキストエディター(プログラムを書くボードのようなもの)459行分あった。最初から見直してみようという気持ちは、今はない。やっと終わったの一言につきる。終わったことに満足してしまって、頭に入っているのかどうかの不明です。

Python自体の授業も本日をもって終了です。僕らが学んでいるのは、あくまで基礎編ですから、更に本物のpythonの使い手になるには、まだまだ高い壁があります。授業の進みはとにかく早く、厳しいので、正にプログラミングの「ブートキャンプ」です。なので、ついていくしかないのです。だけど、教える側も大変だと思います。

僕の授業を単としている先生はどんな人かって・・・?「Oさん」という24歳のスクールOBであり、スタートアップカフェ・コザの運営企業であるHanahanaWorksの社員です。ナカムラマコト代表は「無理くりな理由で会いに来て、就職していったんだ」と言ってます。押しかけ女房みたいなものですかね・・。見た感じでは、強引な雰囲気は全くありません。自らがやりたいこと、やれることについては、積極的にアプローチをしていかないと、待ってて来るものではありません。

教える側のO先生にとって、始めてプログラムを学ぶ人が対象なので、どうやって基礎がわからない人に伝えていけば良いのか、工夫を含めて大変な作業と思います。幼稚園生に国会の仕組みを教えるのが大変だったのと同じ感覚かもしれません。自分の子供でもおかしくない24歳の青年に53歳が教わっています。それで良いと思っています。自分に足りないものを持っている人は、先生であり、学ばせてもらうべきだと。

HanahanaWorksは正にIT企業。金融や不動産、メーカー等の企業と異なり、フリーアドレス。もちろんパソコンを使う仕事がメインであり、ソファーで転がりながら仕事をしていたり、立って仕事をしていたり、卓球台で仕事をしていたり、働くスペースは、その日によって、中身によって異なっているようです。スーツを着ているわけでもない。周りから見れば、仕事をしている感はないし、本人もスーツを着て、決まった席に座り、9時から17時まで働くという、成果よりも、仕事をしている感で自分を周りを納得させている様子はない。中身という成果で勝負なのだろう。いかにも仕事をしていますという雰囲気だけで、成果を出さない働き方では日本経済を支える、家族を支えることは、もはや出来ないのです。働き方改革の1つは、時間でなく、手法でなく、効率的に成果を上げるということなのです。

O先生は、授業中に一切ペーパーを配ることはありません。皆と共有する資料はfacebookグループによって提供されています。これまで紙が大好きな業界にいたので、1枚も配られないというのは、正に文化の違いと言えるのです。僕はペーパレスであるべきだと思うけれど・・・。自民党には政策テーマごとに数多くの勉強会があります。その中で、紙を配らずタブレットと、プロジェクターを使って勉強会が運営されていたのは1つだけです。それは、当たり前と言えば当たり前ですが、僕が事務局長を務めていたIT戦略特命委員会(委員長:平井たくや)です。IT社会を専門に議論している場所が、紙文化のままでは、政策を誰も信じないでしょうし、そもそもカッコがつきません。例外をつくれば、なし崩しになるので、本当に特別な事情がない限り、紙を一切認めませんでした。今でも、その姿勢は貫かれているはずです。

世の中には、自分より若い人に教わることを良しとしない先輩もいます。例えば、役割が違う、マネジメントの側にいるという理由を使って。新たな学びをしなければ、「人生100年計画」は成り立たない。1つの組織に永遠に居続けることは出来ないのです。例え自分の作った企業ですら、いつか後輩に道を譲らなくてはいけないのです。組織が変われば、役割も変わるのです。そこで必要な学びを得なければ、組織の、社会の役に立ちません。人生100年は本当に長いです。全ての人が意識改革しないと不幸な社会になってしまいます。いつの時代も、人の為になって生きていける、それは、積み上げた過去のOutputだけでは通用しません。過去の延長線上に未来はなく、非連続で社会が変化しているからです。

O先生、これからもよろしくお願いします。

 

次回は「データベースまでたどり着く。でも漂流中!」


編集部より:この記事は元内閣府副大臣、前衆議院議員、福田峰之氏のブログ 2018年2月8日の記事を転載しました。オリジナル記事をお読みになりたい方は、福田峰之オフィシャルブログ「政治の時間」をご覧ください。