元IT副大臣53歳のセカンドスクール(28)こういうのなら得意なんです

2018年02月20日 11:30

写真:マーケット調査の演習

「こういうのなら得意なんです」

ディレクションとマーケット調査、そして、WEB分析の授業でした。前半は、商品の市場比較とWEB制作との関係についてのグループ演習でした。今日のグループも机に座っている順でグループ化され、男子2人、女子1人のチーム。今回はチーム名は無し。事例は、軽自動車。SUZUKIのハスラーHONDAのN‐ONEダイハツのキャストの比較です。比較検討、懐かしい。大学のゼミナールでよくやっていたこと思い出しました。

今から、35年前、立教大学の学生時代、ゼミの指導教授は野田一夫教授でした。野田教授は大学教授としては当時珍しく、自分でもコンサルタント業を営んでいて、特にベンチャー企業の育成に現場で取り組んでいた人です。ニュービジネス協議会の初代会長で、当時のベンチャー企業経営者の多くが野田教授に指導を受けていました。ゼミは「現代産業企業論」、つまりベンチャー企業の育成を学んでいたのです。ゼミの授業は、毎週、当時のベンチャー企業経営者を呼んでのケーススタディでした。1週間かけて、企業分析、業界分析、国際比較等を行って、当日を迎えるというものです。ソフトバンクが立ち上がったばかりで、ソフトウエァの卸をしていた時代の孫正義。パソナグループ、当時はテンポラリーセンターという名称だったが、南部靖之。ぴあの矢内廣・・・・。

35年前なので、今も残っている企業もあれば、もちろん無くなってしまった企業もあります。当時はベンチャー企業の立ち上げ時ですから、全てが生き残れるという保障はもちろんありません。個人的には当時、授業に来てくれた経営者で、失敗してしまった事例を社会人になってから研究もしていました。今思えば、大学生にとって極めて有意義なゼミでした。野田教授は、後に立教大学を辞められ、多摩大学を設立して初代学長になられました。90歳を過ぎた今もお元気で、赤坂にオフィスを構えておられます。3年前、縁あって僕が多摩大学ルール形成戦略研究所の客員教授に就任した時に、久々に挨拶に伺いました。「君ぃー、最近の自民党はどうだね?」、相変わらずの口調、昔のままでした。当時のゼミは、ベンチャー企業を立ち上げるか、名も無いつくりたての企業に就職しろ、と言うのが教えでした。

「君ぃー、日立製作所の福田峰之なら初対面でも会ってくれるがな。しかしだな、目立(めだち)製作所の福田峰之なら、誰も会ってくれないぞ」なるほど。「目立製作所を立ち上げ、信頼をつくるのがベンチャー精神というものだ。君たちがんばりたまえ」当時の口癖で、僕らは良く叱咤激励されていたのです。

大学4年生の就職活動が始まる前までは、ゼミ員全てが自分も何時かは経営者だ、と思っていたはずです。しかし、当時はバブル時代、学生が就職に有利な時代で、大企業にも簡単に就職できたのです。ゼミの仲間は、三菱商事、松下電器、野村證券、マッキャンエリクソン、外務省、・・・と正に大きな企業、役所に就職していきました。僕は教えを守り、衆議院議員の秘書として、ベンチャー精神を持って社会人となったのです。仲間に「魂わすれたのか」と飲み会ではよく言ってました。衆議院議員に当選した時のお祝い会で「お前は、ベンチャー精神とよく言うけど、自民党は政党は大企業ではないか」と言われたことを、今でも覚えています。確かにその通りです。

「政策を実現するためには」という方法論として政党を選び、だから自民党だったのです。そして、更に12年後、転機が訪れるのです。大企業からスピンアウトしてベンチャー企業を立ち上げる、正にそれが、平成29年10月の総選挙でした。小池百合子と共にベンチャー政党を立ち上げ、チャレンジしたのです。しかし失敗でした。ベンチャー企業の立ち上げは簡単ではありません。「政治は生き物」僕を政治の世界に導いてくれた人の口癖です。運も大きく左右するのです。その意味では「経済も生き物」と言えるでしょう。

3社のWEBを比較して、ホワイトボードに書き出し、その特徴や販売対象などを整理していきました。WEBの中に3社を比較したWEBがあるという事にも驚きました。ネットの世界は何でもあるな、というのを改めて実感した瞬間でもあります。僕らの分析結果は「ハスラーは遊び。N‐ONEは上質・機能。キャストは自分らしく、と同時に2社の長所の組み合わせ」というものです。それに合わせて、WEBも色合い、写真の選択、有名俳優を使うかどうか、という事が決められている、と分析しました。ハスラーのWEBは派手で遊び心満載。N‐ONEは性能を表に出すと同時に落ち着いたデザイン。キャストは、自分らしい生き方を山崎賢人、木村文乃で表現。これは、あくまで僕らの分析、それぞれの企業がどういうコンセプトでWEBをつくったかは、当事者に聞かなくてはわかりません。

商品を売るという意味でのWEB制作は、WEBをつくることが目的ではない、ということをしっかりと学ぶことが大切、と先生は言ってました。確かにアート(芸術)とは異なるのです。WEBがどんな効果をもたらすのか、もたらしたのかを分析するツールが無ければ、効果測定ができません。企業がお金を払っても、WEBを制作するのは、理由と効果が明確にあることが前提です。調査の為に、今では様々なWEB解析ツールも出来ています。例えば、GoogleAnalytics、MouseFlow、GoogleTagManager、GoogleDataStudio等です。Googleに感謝なのは、こうしたツールが無料で使えることです。企業の経営論的に言うのなら、PDCAサイクルを回すための手法が簡単に使えるということです。

今日の授業で学んだことは、大学のゼミでも言われていたこと。でも、当時はIT環境が無いので限界があったとも言えます。今は、起業するにも、分析して対応策を考えるにも良い時代です。逆に言えば、ITやデータを使いこなせる知識や技能があるかどうかが、貧富に差を生みだす「もと」となるという事です。でも、トータルな意味で、安価で学べる環境があるのだから、後は意識と行動ということになります。スタートアップカフェ・コザの役割は、公平な機会を与えることです。

本日のprogateランキング20位(Lv.114)

次回は「色の学びは深過ぎる」


編集部より:この記事は元内閣府副大臣、前衆議院議員、福田峰之氏のブログ 2018年2月20日の記事を転載しました。オリジナル記事をお読みになりたい方は、福田峰之オフィシャルブログ「政治の時間」をご覧ください。

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福田 峰之
前内閣府副大臣、前衆議院議員

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