個人が40歳定年を真面目に考えるべき理由

2018年02月22日 17:00

柳川範之教授サイトより:編集部

今週のメルマガ前半部の紹介です。

先日、東大・柳川教授の人生100年時代におけるキャリア論が日経サイトに掲載され、大きな反響を呼びました。氏が以前から提唱されている“40歳定年制”が主なテーマですね。

【参考リンク】日本人に40歳定年の選択肢を

ただ、どうも今の仕事に大変満足しておられるリア充なオジサマ方の心の琴線に触れてしまったらしく、「40歳で定年退職させられるなんてイヤだ!」的な反論も少なからず上がっている様子。というわけで、40歳定年制度に賛同する筆者がいくつかフォローしてみたいと思います。

40歳定年なんて言葉はきれいさっぱり忘れてOKな人たち

本文を読めばわかるように40歳定年制度なるものは個人で意識して取り組む姿勢の一つであって、40代になったら強制的に退職させられるような仕組みの導入をすすめているわけではありません。やった方が人生100年時代、長い目で見れば幸せですよ、という提言であって、現状に満足しててやりたくないという人はムリにやらなくてもいいものです。

では40歳定年なんて気にしなくてよい人とはどんな人でしょうか?筆者の考えではこんな人が当てはまります。

1.部長以上に出世している

一般的に幹部候補選抜というのは課長昇格のことを言いますが、課長なんて中間管理職の一番下であって苦労ばっかりで年収も権限も大したことありません。私立の高校大学なんか出て課長ぽっきりで終わったりなんかしたら親も泣くでしょう。というわけで部長以上に出世できている人ならトントンというところでしょうか。

2.年収一千万円を超えている

もちろんポストがすべてではありません。専門職として高給貰っている人はそれでOKです。日本は終身雇用ベースなので単年度当たりで比較するとどうしても年俸制の外資などより低くなってしまいますが、最近だと中国企業の管理職で2千万超の人は普通にいますから、先進国のホワイトカラーとして最低一千万円は貰ってないとかっこつかないですね。

3.今の仕事が天職である

定年後の再雇用まで含めると、既にキャリア65歳時代が到来しています。でもそう遠くない将来、恐らく年金支給開始年齢は少なくとも70歳まで引き上げられ、多くの人はそれまで第一線で働かねばならない時代が到来するはずです。

現在、健康寿命(健康に日常生活が送れる年齢)は男性で70.42歳。つまり、健康に動ける人生のほぼすべてを仕事に捧げねばならない時代がくるということです。もう“第二の人生”とか“老後”なんて言葉は忘れてください。そんなものは幻想です。仕事=人生であり、人生で最長の時間を過ごす場所は職場、同僚や上司はもう第二の家族みたいなもんですね。最後は席に座ったまま真っ白に燃え尽きてるのを同僚に発見される、なんてことも十分ありえます。

というわけで「就活の時は何も考えてませんでしたが、たまたま入った会社で与えられた仕事をヤルうちに天職に巡り合いました。ここで死んでも本望です」って人はそれでいいんじゃないでしょうか。

4.自分が70歳になるまで今の会社は盤石に違いない

そして最も重要なのがこれです。会社のために与えられる仕事を一生懸命こなすのは素晴らしいことではありますが、そうやってなれるのはあくまで「その会社にとって都合の良い人材」です。あちこち転勤していろんな社内事情に精通し上級管理職の学歴とか卒年次も覚えてくれている便利な人材ですが、必ずしも転職市場で同じだけ評価されるとは限りません。

というか、転職を意識せずにずっと一社でやってきた人というのは結構厳しいと思います。もし50歳あたりでリストラされたら相当深刻なことになるでしょう。あのフジテレビだって早期退職募集をやる時代ですが、幸運にも「うちは20年後も絶対安泰」と言い切れる人はキャリアの棚卸なんて考える必要はないでしょう。

というわけで、筆者はほとんどお目にかかったことないですけど上記のうち最低3つ以上満たせているという人は、どうぞ40歳定年なんてキーワードは忘れて充実した日々の業務を楽しんでくださいね。

以降、
40歳定年とは実はもっとも低リスクな流動化対策である
〇〇歳定年はどんどん早期化する

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Q:「将来、文系大学卒の学歴に意味はあるんでしょうか?」
→A:「文系、なかでも私学文系は避けた方が無難でしょう」

Q:「〇〇大学卒は学歴として評価されますか?」
→A:「問題ありません」

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編集部より:この記事は城繁幸氏のブログ「Joe’s Labo」2018年2月22日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はJoe’s Laboをご覧ください。

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城 繁幸
人事コンサルティング「Joe's Labo」代表取締役

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