サーブのグローバルアイと空自の次期早期警戒機

2018年02月27日 06:00

サーブ、新早期警戒管制機「グローバルアイ」をお披露目(東京防衛航空宇宙時評)

サーブは2月22日、同社が開発を進めている早期警戒管制機「グローバルアイ」(G6000 SRSS)の初号機のロールアウト式典を、同社の航空機部門の拠点が置かれているリンシェーピンで開催した。

サーブはエリアイERレーダーの採用により、グローバルアイの長距離捜索能力はエリアイ・レーダーに比べて約70%増大するとしており、またステルス性の高い目標や、ドローンなどの小型目標、低空をホバリングするヘリコプターや低空を飛翔する巡航ミサイルなどの補足能力も、大幅に向上するとしている。またデータ処理システムも大幅に改良が加えられており、クラッターや敵によるジャミングといった要素を排除して、より正確な目標の補足と追尾が可能となるとしている。

グローバルアイはオプションで洋上監視レーダーと光学/赤外線センサーELINT(電子情報)収集装置の装備が可能となっており、このためサーブはグローバルアイを単なる早期警戒(管制)機ではなく、「SRSS」(Swing-Roll Syrveilance System/多用途監視システム)という名称で呼んでいる。

防衛省は早期警戒機を自主開発したらしいけど止めた方がいいですよ。
高々十数機のためにレーダーからシステムから開発しても機数出割れば割にあわないし、またそうだからまともな開発費をかけることができずに、結局値段が高いだけで中途半端な装備ができるという自衛隊必敗のパターンになるだけです。

空自の偵察ポッドや陸自のFFRSやらFFOSなんぞ、その好例ですよ。

むしろ、こういう外国のシステムをP-1なりMRJなりの機体に乗せることを考えた方がいいでしょう。

ただP-1はドンガラだけでも調達単価も維持費もお高いので民間機をそのまま導入した方が宜しいでしょう。MRJならば少しは販売機数を上乗せできるし、国が買ったということで多少なりとも他国にアピールできる。このAEW機を他国に売ることを考えてもいいでしょう。火の出るオモチャも積んでいなので、世論の批判も少ないでしょうし。

何なら主翼を交換したP-3Cでもいい訳です。その上で必要な機能があれば追加するなり、カスタマイズするなりすればいい。

あと、オフセットで一部のコンポーネントを作らせろと要求するとかね。
でもね、E-2Dやアパッチとかわざわざダウングレードして値段をつり上げるのが我が軍の伝統なので、いじらずにそのまま使うのが無難でしょう。

候補になるのはこのサーブのシステムとE-2Dのシステムでしょう。仮に米国が許してくれるならばですが。その場合本命はE-2Dのシステムでしょう。既存のE-2Dと訓練や兵站を共用できるし、米海軍が定期的にアップグレードするので楽です。反面FMS調達なので、高めになるし、修理などに時間がかかる懸念があります。

対してサーブのシステムならばサーブとのやりとりで全てが済みます。何なら整備はPBLにしても宜しい。第三国に輸出するにしてもハードルが低いでしょう。あとはこの種の装備で全面的に米国依存になるのは危険ですから、リスクヘッジという意味も大きいでしょう。

サーブのシステムをMRJに搭載したらもしかしたらMRJの輸出にある程度貢献できるかもしれません。本来相応の機体のAEW機が欲しいけども、カネがないのでE-2Cを使っている国はあります。

ですが空自もそうですが、E-2C/DARKは艦載機で長時間のミッションに向いていない。現在E-2Dに空中給油機能を付加することが検討されていますが、ブラック勤務がより長くなります。E-2Dのシステムをもっと大きなプラットフォームに移植したAEW機の需要はあるのではないでしょうか。

大事なことはそれぞれの候補をキチンと調査して、どちらが自分たちの運用要求に適しているか、調達、維持コストはどうなのか、輸出の可能性はどうなのか、などということを考慮すべきです。今までのように、調べる前から本命を決定するとか、ふざけた出来レースはもう止めるべきです。

■市ヶ谷の噂■
第1ヘリ団の第102飛行隊は、当初はパートタイム的に特殊作戦群のために特殊作戦用の飛行任務を行っていたが、現在では完全に特殊作戦用部隊として運用中との噂。


編集部より:この記事は、軍事ジャーナリスト、清谷信一氏のブログ 2018年2月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、清谷信一公式ブログ「清谷防衛経済研究所」をご覧ください。

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清谷 信一
軍事ジャーナリスト、作家

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