米国務省の半島担当からコリアン除外を歓迎

2018年03月01日 06:00

ジョセフ・ユン氏(Wikipedia:編集部)

アメリカの対北朝鮮交渉の責任者を務めていたジョセフ・ユン北朝鮮政策特別代表が、退任した。朗報である。

基本的にある地域を担当する外交官にその国にルーツなどを持つ人を当てることは好ましくないと思う。情報漏洩などの危険性が高すぎる。とくにアジアではそうだ。この辞任やチャー氏の駐韓大使任命撤回は良いことだ。

ジョセフ・ユンは駐マレーシア大使を務めたのち、2016年にオバマ大統領に北朝鮮政策特別代表に任命された。マレーシアが北朝鮮と密接な関係があることは金正男暗殺事件でも承知の通りだ。

ニューズ・ウィークによれば「北朝鮮の核問題の平和的解決には、われわれの方針が非常に重要だ。これまで何度も言ったように、われわれは対話を望んでいる」「すべての選択肢は机上にある。そのなかには、軍事的選択も入れざるをえない」「私は(軍事行動の)時期が近いとは思わない」と記者団に語ったという。

最大限の圧力といういっぽうでこれでは、迫力がない。

駐韓大使も空席のままだ。ブッシュ政権下でNSCアジア部長だったビクター・チャだろうといわれてきたが、ワシントン・ポスト紙に北朝鮮に対する先制攻撃に強く反対する論説を寄稿したので候補から外れた。

中国人や韓国人は、永住権をもっていようが、帰化しようが、母国への愛着が強いようだ(AP通信、朝鮮日報の記事を紹介したサーチナの記事参照)。日本人は、第二次世界大戦のときに、痛い目にあったこともあっている。そこで、多くの日系人がアメリカ軍に志願したし、あえてアメリカ人であることを強調し、極端には、マイク・ホンダのように反日をウリにする行き過ぎたのもいる。

しかし、中国人や韓国人は母国がアメリカと戦った経験をもたないからまだ踏み絵を踏んでいないのだ。

アメリカ独立戦争や米英戦争を経験した英国系、二回の世界大戦で敵国になったドイツ人、第2次世界大戦のときに敵だったイタリア人は卒業しているが、中国人や韓国人はそれがないことが非アジア系アメリカ人にはぴんとこないのだろうか警戒心が弱すぎる。半島関係の要職をコリアンが独占しているなど危なくて仕方ない。

といっても、彼らだって、自分がアメリカ人であり、アメリカに忠誠を誓うといっているし、また、その出自はおおやけになっているから、ある種、監視対象だ。

それでは、日本はどうかといえば、先祖や親戚に外国人がいたり、ひどいときには本人が帰化していて公務員や政治家になって国家機密に触れていても、そのこと自体が公になっていないのだから、アメリカとはまったく違う。

国家公務員や政治家ではありえないが、国籍を持たない人も隠れて日本人のような顔をして活躍し、あちらの人に悪いことをしたのだから、日本人は、慰安婦問題で謝るべきだ、北朝鮮とは話し合いをすべきだとテレビで主張しているのが実は国籍がない人だなんていう喜劇も珍しくない。日韓二重国籍は珍しいが、なかには、ハーフなどで二重国籍の人がいても、それをオープンにしない。

いつもいっていることだが、私は外国系の日本人が政治家であろうが公務員としてであろうが、日本で活躍することにはまったく否定的でない。

ただ、欧米などでは、そういう場合に、その事実は公になっているし、それを前提に現在国籍を持つ国家への忠誠や文化への愛着をおおいに自分でも強調している。それなしにすませることができる日本は異常だと思う。

あるいは、ロシアがアメリカの世論への工作をかけていることに厳しい法的対応までしているのだが、日本はマスコミの主流が工作などしなくても、彼らのいうがままなのだからお話にならない。

そのあたりも、拙著『「立憲民主党」「朝日新聞」という名の偽リベラル』(ワニブックス)では、かなり詳しくしっかり書いた。くりかえし言うが、私は日本が閉鎖的な国であることなど支持しない。ただ、欧米などで普通にオープンになっている情報はオープンであるべきだ、警戒すべきだと思われていることには、同様に国際的常識に従った注意をはらうべきだというだけだ。

「立憲民主党」「朝日新聞」という名の偽リベラル
八幡 和郎
ワニブックス
2018-02-26
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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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