小池都政は結婚希望者を喰いものにするのだろうか ⁉︎

2018年03月04日 06:00

東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。

思わず私は声を大きくせざるを得なかった

あまりにも小池知事と都議会第一党の都民ファーストの議員団が無責任すぎて。東京都政の正常化に向けて、自民党が頑張らなければいけないんだ。そう強く意識した小池知事の答弁でした。

まず、この動画を皆さんはご存知でしょうか?

これは東京都のウェブサイトの説明によると「東京都では、結婚を応援する気運醸成のための取組を始めています。このたび、結婚を希望する方が、東京でオリンピック・パラリンピック競技大会が開催される2020年を具体的な目標に、一歩踏み出せるよう後押しするための動画を、都で初めて作成しました。」ということです。3000万円の経費となっています。

批判が多い動画について自民党から質問

折しも日本テレビの「スッキリ」でも否定的に取り上げられていたもので、今定例会の一般質問で我が党の柴崎議員から「思い付きではないだろうか?」「記者会見の場で一方的に発表された」「一部で行政が結婚を押し付けるなと言われている」「東京都の広聴窓口にも抗議の電話がかなりあるとのこと」などの前提から本当に都がやるべき事業なのか。

多様な生き方を選べる時代に、なぜ知事はこのような事業を立ち上げたのか、その理由と目的及びどのようにして都民のニーズを把握したのか知事の見解を伺います。と質問したのです。

小池知事の答弁は?

小池知事は、「結婚を希望しながらも、一歩を踏み出せないでいる方の後押しをすることを重要と考えていて、現在、結婚に向けた機運醸成に取り組んでいるところ。この動画もその一環として、結婚や家族、ライフプランについて考えるきっかけにと作成した。」と述べたのです。

勿論、ここに私達が反論する余地はありません。東京都の生涯未婚率は男性が26.06%(全国3位)、女性が19.2%(全国1位)というデータに基づいた結婚機運醸成は良い事だと思います。

アドリブで語った小池知事のワード

しかし、ここで小池知事は突然、手元の原稿から目をあげて語り出しました。おそらく、ここは担当職員と打ち合わせなく自身のアドリブで付け加えたパートだと推測されます。それだけに、小池知事の本心が述べられたのでしょう。

私は長年、自民党で婚活・街コン議連の会長を長年務めて参りました。婚活・街コン議員連盟が全国サミットを行いますと、地方自治体の担当者の方々が数百人、うわっと集まるんです。そこで婚活や街コンなどのビジネスモデルをお互いに共有しようということで大変賑わっております。と、このように述べました。

ビジネスモデルという言葉が飛び出した

ここだけ聞けば、何も違和感はありません。繰り返しになりますが、柴崎都議の質問は「理由と目的及びどのようにして都民のニーズを把握したのか知事の見解を伺います」です。私は小池知事の「ビジネスモデルを共有」という表現が腑に落ちません。ただでさえ、3000万円かけた動画の是非を問うているやり取りで、出てきた言葉がビジネスモデルです。

私はこの事業が予算に計上された時に、東京都政策企画局の職員に聞いていたんです。あくまで機運醸成であり、婚活や街コンの業者を支援することは東京都の事業としてふさわしくないという東京都の見解を。

しかも、墨田区のある公益法人が婚活事業をやっています。今の小池知事が前段で語られた生涯未婚率の数字も意識して社会貢献としてやっている法人の事業に対して東京都がこれは営利活動だから公益法人の活動とはみなさないとして対応されている事に幾度にわたって東京都に掛け合ってきたのです。

確かに小池知事のいうように費用をかけて商売で婚活をやっている事業者もいれば、ボランティアでやっているような団体の活動も同じ枠で括られてしまうのはあんまりだと主張してきたのです。公益性とはどこで判断するのかと。だからこそ、機運醸成ならばこういう純粋な団体に支援すべきだと話をしてきたのです。私達は小池知事が都政の場で問題提起する前から、諸般の社会情勢に対して危惧をして様々な事をやってきています。

いい答弁なのか?

さらに、都議会本会議上では自民党の質問に答えた小池知事に対して都民ファーストの議員団が大きな拍手を送り、中には「いい答弁だ」と声が出てきたのです。これに対して、「何がいい答弁だ」「事業者目線ではないか」という憤りを覚えたのです。そもそも、議会でいい答弁だというのは、政策が前に進む時に出てくるヤジです。今回のように小池知事の私見が述べられただけで、実際に課題解決に向けての様子が見えないのにいい答弁というのも違和感があります。小池知事の政策発表会ではないのです。

補足すれば、議会での質問は具体的な答弁を引き出して行政事務を進める事であり、前述のような哲学では「良い質問」は思いをどれだけ上手に述べたかが評価のポイントになりやしないか。議場は個人演説会の場ではないんですが。

一夜明けて、これを書いている今でも落ち着きません。小池知事の発言に対しての揚げ足取りだという批判も私には届きます。LED交換事業もほぼほぼ効果なく、現場は困っているのです。これも自分が目立っただけという批判があります。今回の動画も小池知事が声で出演し最後に「あなたは誰と観ますか?」と投げかける動画です。

小池知事はダイバーシティの実現を標榜しているが

この動画が出た頃の朝日新聞では、「恋愛しない若者たち」の著書があるマーケティング会社社長の牛窪恵さんが動画について、「多様な生き方を選べる時代に、多くの独身男女が『なぜ東京都に言われないといけない?』と疑問を抱くだろう。行政が一定の型にはめようとしているようだ」と指摘。「非正規雇用が増え、経済的な事情から恋愛に意欲が持てない人も多い中、『理想型』の見せつけでは共感を得られない。受け手の気持ちが分かっていない」と話す。という記事も出ているのです。

都政の基本に立ち返って頂きたい

私は小池知事には東京都政のやるべき事、進むべき道の基本を実践して頂きたいのです。どんな仕事でもスポーツでも基本の型があってオプションが増えていくんだと思います。東京都に愛を持って、自分本位を捨てて、基本の基本を完璧にこなしてから応用の策を展開して欲しいのです。今般、顧問政治を変えていくという趣旨の発言もありました。度々、私が指摘してきた顧問団の言動も都政の基本がないんです。だから、みんな困るんです。

何れにしても、機運醸成はビジネスモデルの為ではなく、本当に結婚したいと希望されている方々の為に充実すべきの政策です。小池知事にも色々な考えがあるならばこそ、前述のようなボランティア組織で必要経費としてどうしても参加費を集めている団体に対しての方向性も見直す運動を共に展開して欲しいと思います。

私も議場では目立つタイプですが、それだけ都政に一生懸命だという事です。


編集部より:このブログは東京都議会議員、川松真一朗氏(自民党、墨田区選出)の公式ブログ 2018年3月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、川松真一朗の「日に日に新たに!!」をご覧ください。

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川松 真一朗
東京都議会議員(自由民主党、墨田区選出)

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