元IT副大臣53歳のセカンドスクール(39)ゲストハウスの住み心地

ゲストハウスの住み心地

2か月間の初めての一人暮らし。ゲストハウスという様々な人と出会う場での生活。長いと思った2か月もあっと言う間の日々となったのです。最初の頃は慣れないベットと枕で安眠出来なかったけれども、慣れとは恐ろしいもので、3月13日に自宅に戻ると自分のベットと枕に違和感を感じてしまったのです。

2か月間アパートを借りるという選択もありましたが、日用品を揃えたり手続きを考えると2か月であってもゲストハウスの方が便利だと思います。全てそろっているので、服と食料さえあれば生活できます。また、ホテルやアパートとは違った体験が出来るのです。

僕が2か月間で出会った外国人は、米国人、ドイツ人、インド人、中国人、そしてもちろん日本人です。宿泊理由も、沖縄マラソンに出場するため、仕事のため、プロ野球のキャンプを見るため、日本の取材のため、観光のため、知人に会うため、そして僕は学ぶため、いろいろあります。年齢も様々、20代、30代、40代、50代、60代、幅広い年齢層でした。宿泊期間も1日、2~3日、2週間、僕のように長期(2か月)とバラバラでした。

ゲストハウスの意味を理解している人も、していない人もいます。宿泊代金がホテルに比べて安いのだから、プライバシーや静けさは多少犠牲になるということを理解している人、していない人もいます。僕の部屋は内扉の外にあるので、内扉に鍵をかけられてしまうとトイレやお風呂に行けなくなってしまう。2度困ったことも・・・。冷蔵庫の食材をオーナーからのプレゼントと勘違いして、食べてしまう人もいました。そして皆と仲良くなる、実に面白い。

米国ボストンから来て2週間宿泊していたネットニュースのライターは、初めての来日が沖縄で、日本語も少し話せるのです。日本のビットコイン施策や国民の受け止めに興味を持っていて、僕も取材対象になりました。これも不思議な縁で、僕は仮想通貨施策をつくってきた本人ですから。

ゲストハウス・キャサリンの僕の部屋はセミダブルベットのある1人部屋。男一人が勉強をするための部屋とすれば十分です。部屋のほとんどがベットで覆われているので、起き上がる時はベットの上を歩かなくてはならず、部屋の照明が吊り下げ式で必ず頭をぶつけてしまうのです。これだけは変えた方が良いと思うので、オーナーには伝えるつもりです。このゲストハウス・キャサリンの復活プロジェクトは、地域活性化の1つのモデルかもしれません。

様々な宿泊者とコミュニケーションをとれることが、ゲストハウスの面白さだと思います。僕はとにかく勉強が全てだったので、最低限の会話しかしていませんが・・・。それでも、皿を洗いながら、お米を研ぎながら、日本語で、英語で話をしていました。英語で質問されて、聞き取れなかったこともあります。定年退職された方が、プロ野球のキャンプを見に来ていて、「キャンプを見ると開幕後のプロ野球が楽しくなるよ」と話してくれたことが印象的でした。なるほど、楽しみ方には工夫があるな…と。

ゲストハウスに宿泊する人の性格からして、飲食はガイドブックに掲載されている場所以外の地元店を望んでいると思います。1000円でべろべとに酔える「せんべろ」を知らない宿泊者、おいしい食堂の場所もわからない。ゲストハウスに、お勧め店との連携があると便利かもしれない。

ゲストハウス・キャサリンは、シャッター通りとなってしまった商店街から脇に入って直ぐにある台湾料理店の2~3階です。コザという街の特徴なのか、週末に若い日本人が集まるお店と米軍関係者が集まる店は、商店街の端と端、つまり交わっていないのです。真ん中に両者が交流する居酒屋、スタンドバーがあったら面白いのに…。実践で英語を学ぶ環境が、ここにはあるのです。

ゲストハウスが面白いのは、ホテルとは異なる環境と交流があるからです。宿泊という行為は同じでも、中でのコミュニケーションの取り方が異なるのです。施策を宿泊という物理的な行為だけで判断すると見失うことも出てきます。8月にスタートアップカフェ・コザのイベントに参加する予定なので、部屋の鍵を返す時に早速、次回の予約をしたのです。

ゲストハウスは街に出る事でもあり、一度、宿泊することをお勧めします。

 

次回は最終回Vol.40となります。「53歳の挑戦は何を…」


編集部より:この記事は元内閣府副大臣、前衆議院議員、福田峰之氏のブログ 2018年3月16日の記事を転載しました。オリジナル記事をお読みになりたい方は、福田峰之オフィシャルブログ「政治の時間」をご覧ください。