幼少(幼児教育→小学校)のつながりをどう考えるか

2018年04月09日 06:00

幼小のつながり(段差)がずっと気になっている。

年初めにも書いたけれど、

「小1プロブレムとはなんだろう?
その内実は、小学校が、自分たちの文化に疑いを持たず、教員の「教えやすさ」を優先させて、「学校のお作法」を教えることの優先順位を上げてしまっているからではないか?」

と考えている。

この段差は大人が作った段差で、子供の育ちの段差ではない。

ある日を境に、学びの場の文化がグッと変わってしまうことが問題なのだ。某自治体の残念なスタートカリキュラムを見るたびに悲しくなる。

グーピタピンとかお口にチャック等々の規律訓練ってなんなんだと批判的に捉え直したい。

この問題は、なにもぼくだけが感じていることではなく、新しい学習指導要領にもあらわれている。

小学校学習指導要領 第1章総則
第3 教育課程の役割と編成等  4 学校段階間の接続
幼児期の終わりまでに育ってほしい姿を踏まえた指導を工夫することにより、幼稚園教育要領に基づく幼児期の教育を通して育まれた資質・能力を踏まえて教育活動を実施し、児童が主体的に自己を発揮しながら学びに向かうことが可能になるようにすること。また低学年における教育全体において、例えば生活科において育成する自立し生活を豊かにしていくための資質・能力が、他教科等の学習においても生かされるようにするなど、教科間の関連を積極的に図り、幼児期の教育及び中学年以降の教育との円滑な接続が図られるように工夫すること。特に、小学校入学当初においては、各教科等における学習に円滑に接続されるよう、生活科を中心に、合科的・関連的な指導や、弾力的な時間割の設定など、指導の工夫や指導計画の作成を行うこと。

上記の「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」とは、以下。

1. 健康な心と体
2. 自立心
3. 協同性
4. 道徳性・規範意識の芽生え
5. 社会生活との関わり
6. 思考力の芽生え
7. 自然との関わり・生命尊重
8. 数量・図形、文字等への関心・感覚
9. 言葉による伝え合い
10. 豊かな感性と表現

小学校特に低学年では、ゼロからのスタート、はっきり言えば赤ちゃん扱いのスタートをやめて、幼児期で身につけたこと・育まれたことを大切にしながら、その力が生かされるカリキュラムを作らなくてはならない。

新幼稚園教育要領のポイントにも

「小学校教育においては,生活科を中心としたスタートカリキュラムを学習指導要領に明確に位置付け,その中で,合科的・関連的な指導や短時間での学習などを含む授業時間や指導の工夫,環境構成等の工夫も行いながら,幼児期に総合的に育まれた資質・能力や,子供たちの成長を,各教科等の特質に応じた学びにつなげていくことが求められる。」

と書かれている。

幼児教育が小学校にあわせて準備教育をするのではなく、小学校のカリキュラムこそ、良質の幼児教育から学び、一からつくりかえる必要があるのではないか

これは小学校のカリキュラムを問い直す大きなチャンスだ。先に引用した、指導要領に書かれている「生活科を中心とした合科的・関連的な指導」は、各教科等にも同様に明記されている。繰り返すけれど、これはチャンス。

幼児教育から学び、低学年教育のリデザインをしたい。「遊びの価値」から、今の学校教育を見直すと何が生まれるだろうか。環境構成やドキュメンテーションから学べることはなんだろう。読むこと・書くことへゆるやかにつないでいくとはどのようなことだろう。

低学年教育の専門性(幼児期からのつながりと、3年生以降への発展を見通す専門性)も検討したい。

幼・小で関心がある人が集まって一緒に作ったらどんなのができるだろう。

幼稚園・保育園が8歳(小2)まで続くとしたら、どんなデザインになるだろうか?

こんな気持ちで学校行きたいよね。


編集部より:このブログは一般社団法人「軽井沢風越学園」設立準備財団副理事長、岩瀬直樹氏のブログ「いわせんの仕事部屋」2018年4月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は岩瀬氏のブログをご覧ください。

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岩瀬 直樹
一般財団法人「軽井沢風越学園設立準備財団」副理事長

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