「最初っからかぼちゃ」の馬車は、腐っていくだけ。

2018年04月19日 11:30

「かぼちゃの馬車」をご存じですか?

童話『シンデレラ』の”カボチャの馬車”ではなくて、女性向けシェアハウスのブランドのことですが、ブランドとはいえ今や”悪名”ブランドになってしまっています。

かぼちゃの馬車を運営している会社はスマートデイズという会社ですが、この会社はいわゆる”サブリース”会社です。

サブリースではオーナーは別でそのオーナーからまずサブリース会社が一括してシェアハウスを借り上げ、入居料や賃料の一部をオーナーに返す形になっています。
入居者が十分にいればオーナーへ賃料を払えますが、定員に満たないような場合は賃料が入りませんからオーナーへの支払いが滞りこれが問題になったわけです。

オーナーの多くは銀行から融資を受けてシェアハウスを立てましたが賃料が入らなければ銀行への返済ができなくなってしまうわけです。
しかもかぼちゃの馬車のからくりはどうやら建設するのもその後の運営もスマートデイズ社で、銀行側も貸付金だけでなく建設資金の金利も入ってくるようで、銀行がぼんぼんと貸していたのはスマートデイズ社と結託していた可能性があるとも一部では言われています。

サブリースについては他でもすでに問題になってきました。
テレビCMで名だたる大手企業の例えば「家賃30年一括保証」とか「一括借り上げ」という触れ込みのものなどです。

アパートやマンション建設などでこうした手法が使われていたわけですが、確かに30年間ずっと変わらず家賃収入があれば借りた金は銀行へ返せるでしょう。
しかしこのような話は聞けば聞くほど
「そんなにうまく30年間も回り続けるのかな?」
とずっと思ってきました。

建設段階では建設会社は
「30年間の家賃保証ですから」
とセールストークするけれども、実は契約には小さい文字で「10年後には見直し」などと入っていて、そして家賃をどーんと下げてトラブルになっているわけです。
しかも銀行も一緒になって
「いい話じゃないですか!」
とお金を貸すわけですから「単なるうまい話ではない」と信じた人も多かったようです。

でもやはり”うまい話”でしょう。
日本は人口が減少していますから地価も賃料も上がりません。
上がるとすればそれは商業地など収益性の高い土地だけでそのほかは下がる時代です。
それが日本全体のマクロ経済で、近著『死ぬまで太らないカラダの作り方』にも書きましたがやはり不自然なことをやっていれば必ずどこかにひずみが出てきます。

契約のセールストークと契約書の中身が違えば「騙し」だと思いますがどうなのでしょう。

それにしても『シンデレラ』では午前0時の鐘が鳴り終わると魔法がかかった立派な馬車がカボチャに戻るんですけれども、今回は「最初からかぼちゃ」の馬車ですから、あとは腐っていくだけでしょう。


編集部より:この記事は、前横浜市長、元衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2018年4月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

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中田 宏
元衆議院議員、前横浜市長

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