僕が米国留学を目指した理由:モテたい心臓外科医、米国へ渡る

2018年04月28日 06:00

シカゴ大学医学部(Wikipediaより:アゴラ編集部)

医師として留学を目指す人の目的は色々あると思います。僕の場合は、持ちうる力を最大限に使用してモテる男になるためにはどうすればよいか、その可能性を追求した結果、心臓外科医として米国に留学するという現在につながりました。簡単に言うと、医者になっても心臓外科医になっても、どうしたってモテたためしがなかったから、もう仕方がなく米国にまで来てしまったのです。

目的はモテることでしたが、実際に米国で医師として働いてみると、留学の素晴らしさを毎日体感します。月並みですが日本では経験できなかった症例などを経験できる、というのはもちろんですが、それ以外にも数え上げればキリがありません。あまりにキリがなさすぎるので逆にどうでもいいメリットを一つあげると、僕は性格上、同時に二つ以上のことをすることに、なんだかお得感というか、すごく充実感を感じます。

例えば、車でのドライブデートなどは典型例です。これは(1)目的地まで行く、(2)車が運転できる、(3)会話を楽しめる、(4)何もしなくてもデート1回分、(5)音楽などを聞ける――と同時並行的にいくつもの作業をこなすことができるのです。限られた時間というものを、最大限に有効活用した気分になれるのでとても好きなのです。この観点から言うと米国留学は、そこにいるだけで英語を学びつつ、しかも働いて給料ももらえ、なんか箔がついてかっこいい、と一石が三鳥にも四鳥にもなり得るのです。

思えば高校生の頃、部活の顧問の先生から「北原は成績がいいから医学部でも目指したら」と言われ、「医者、モテそうですね、ハイ」みたいな感じのノリで医学部に入ることを決めました。その頃からもちろん他の人と同様かそれ以上にモテたい欲は旺盛で、医者になればモテる、フンフン、と意気込み勉強を頑張っていました。ところが実際に医者になってみるとどうでしょうか、想像していたモテる感が微塵もないのです。

この時点で間違いに気づいていたのですが(モテる奴はモテる、モテない奴はモテないという真理)、「人生は予定通りいかないから面白い」などという100万回くらい使われているフレーズを盾に、「かっこいい科に入ろう、そして仕事のデキる医師になろう、そうすればモテるはず」と盲信して頑張りました。研修医の夏、たまたま雑誌の特集でモテる医者ランキングというのをみかけました。その時の1位は心臓外科医で、理由はなんかカッコいいからと。

「これだ!」と思いました。「ここに答えがきっとあるんだ」と。モテるため、ただその想いだけに突き動かされ心臓外科医になりました。しかしながら、もともと手先が特別器用なわけでもない僕が一人前の心臓外科医になるためには、症例数の少ない日本のみの研修では圧倒的に手術の経験が足りなくなると考え、米国留学することにしました。

長くなりましたが、私はシカゴ大学心臓胸部外科でクリニカルフェローとして働いています北原大翔(ヒロト)と申します。ちなみに病院ではヒロ、と呼ばれています。よくオペ室や病棟の看護師が冗談で「アイニードア ヒーロー」と歌い出しますが、いまだかつてウケているところはみたことありません。結果僕もスベった感じになります。アジア系の看護師によくみられる傾向です。


北原 大翔    シカゴ大学心臓胸部外科、心肺移植・機械式循環補助 クリニカルフェロー

1983年東京生まれ。2008年慶應義塾大学医学部卒業。
慶應義塾大学医学部外科学心臓血管外科に入局、その後同大学、東京大学、旭川医科大学で心臓血管外科として研修を行い、2016年9月渡米。若手心臓外科医の会 留学ブログ


編集部より:この記事は、シカゴ大学心臓胸部外科医・北原大翔氏の医療情報サイト『m3.com』での連載コラム 2018年3月24日の記事を転載させていただきました。転載を快諾いただいた北原氏、m3.com編集部に感謝いたします。

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北原 大翔
シカゴ大学心臓胸部外科医

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