ブログ削除の経緯と都民ファーストの現状

2018年05月02日 10:30

こんにちは、都議会議員の鈴木邦和です。私が一昨日に公開したブログ記事を削除した件で、日頃より記事を転載頂いているアゴラ様より、都民ファーストの会に抗議がありました。

・都議のブログ削除:都民ファーストの会の言論統制に抗議する:アゴラ

冒頭に、今回アゴラ様をはじめ関係者の皆様に多大なる御迷惑をお掛けしたこと、この場をお借りして深くお詫び申し上げます。一度メディアに掲載した記事が党内事情によって削除されるというのは、本来許されない事です。

昨日、アゴラ様から党に抗議文を頂いてから、私のところに多くの関係者・記者の方々から御連絡がありました。いろいろ悩んだものの、私がここできちんと自分の言葉を発信することこそ、言論統制とまで云われてしまっている党内の状況に一石を投じるものと考え、筆を執ることにしました。

記事を書いた理由とブログ削除の経緯

元の記事は削除となっておりますが、グノシーに転載された記事が残っています。記事の内容は、小池知事が都民ファーストの会の議員に指示し、「やらせ質問」をさせたのではないかという疑惑に対して、私の個人的な見解から可能性を否定したものです。

私が記事を書いたのは、本件に関して党としての説明責任が不十分だと感じていたからに他なりません。私が定期的に行なっている「都民アンケート」では、予想外に多くの方々から本件に対するコメントがありました。その中には、「現状の党の説明に全く納得していない」、「自分たちに都合の悪いことは情報公開しない姿勢を見て、党への信頼が完全に失くなった」といった厳しい声も多数ありました、

本件については、4月27日に党として囲み取材を受けていますが、疑惑を否定できているとは言い難い状況です。また、5月2日現在も、党の公式見解は文書で公表されていません。都民から頂いている疑問の声に対して、現状の説明が不十分であるとの認識から、個人的な見解として説明できる範囲で説明したかった、というのが本記事を書いた理由です。

4月30日朝に記事を公開したところ、同日昼に役員の1人より連絡があり、記事の内容については言及なく「デリケートな話題」 との理由から、削除するよう厳命がありました。それを受けて、個人のブログ記事を削除した上で私からアゴラ様に連絡し、転載記事も削除頂きました。その翌日にアゴラ様から抗議が届いた次第です。

今回、削除の件でやり取りをした役員の1人は、党内で厳しい立場があっての判断だったと推察されます。党内では、私の対応を疑問視する声があがっていたと後に聞いています。こうした状況下で今回対応された役員の方は、個人的には尊敬する面も多々あり、いつも党内でハレーションを起こしやすい私を最も庇って下さる方の1人です。

むしろ、記事の削除という対応は、組織の体質に近いものであるというのが私の率直な思いです。言論統制とまで云えるかどうかは分かりませんが、党内に異論を許さない雰囲気があることは事実です。

私から見た都民ファーストの会の現状

私は、党の現状に対して、所属議員の一人として強い責任を感じています。都民ファーストの会は、都議選から10ヶ月が経つ現在まで、都民の信頼を失う行為を繰り返してきました。

私たちが昨年夏に188万人以上の都民から頂いた期待は、古い政治から脱却し、情報公開を進めて、都政を変えてほしいというものでした。しかし、現実には、議会で野次を飛ばし、業界団体を重視し、都民の感覚ではなく、内輪の論理で物事を判断する。かつての都議会自民党に近い党運営を続けてきたと言っても過言ではありません。

都民ファーストの会には、全所属議員が参加する「議員総会」という場があります。党運営について報告・決定する唯一の場であり、議会中は月に数回開かれます。しかし、これまでの議員総会では、執行部の判断に異を唱えた場合に、その場で激しく叱咤されるか、後に執行部から個別に呼び出しを受ける、という事例が数多くありました。私もその経験者の一人です。執行部に目を付けられることは、党所属議員として議会活動にさまざまな影響があることもあって、最近では議員総会で手を挙げる者がいなくなりました。

この状況を党執行部の責任にするのは簡単ですが、これは私含めた党全体の問題です。従来的な政治手法をまずは採用するという執行部の実質的な方針に対して、どんな状況であれ内部で声を上げて変えることが出来なかったという意味で、所属議員一人一人がその責任を受け止めるべきだと私は考えています。「議会のルール」と「古い政治」を混同して受け入れてきた私たちには重い責任があります。

最近では「昨年夏の都議選時には風があったが、4年後はないだろう。だから地力が大事であり、そのために地元活動や団体対応を重視すべきだ。」という論も党内に出ています。しかし、私にはこの論理はどうしても受け入れられません。むしろ、私たちが立ち返るべきは、「風」という名の民意ではないのか。この民意に応えなければ、党としての存在意義はないと思うのです。

都民ファーストの会は挑戦しなければならないはずです。情報公開に基づいた新しい政治に。たとえ前例のない道であっても、それこそが都民の信頼を取り戻す、たった一つの方法だと私は思います。

今後の対応について

まず、ブログ削除の件については、党の対応を待ちたいと考えています。私としては、再掲載を要望します。その上で、党の方針に反するというのであれば、納得のいく説明を受けた後に、党所属の議員として処分を受け入れる覚悟はあります。

現時点で党を離れる意思はありません。都民ファーストの会には、現状に危機意識を持っている優秀な議員が数多くいます。まだ都民の期待に応えられる可能性があると考える限り、私はここに残り、党を中から変えるための活動を続けます。

私たちの任期は残り3年2ヶ月です。この限りある任期の中で、都民の期待に応えるために、もう一度私たちの原点を見つめ直し、一つでも多くの政策を実現していきたいと思います。


編集部より:この記事は東京都議会議員、鈴木邦和氏(武蔵野市選出、都民ファーストの会)のブログ2018年5月2日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は鈴木氏のブログをご覧ください。

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鈴木 邦和
都議会議員(都民ファーストの会、武蔵野市)

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