唯一無二のもの 今さら電気グルーヴの映画を観たらすごかった

常見 陽平

学内のオープンカフェ的なエリアで自撮り。逆光だな。でも、光があたると、金髪に。

「エアポートおじさん」も面倒臭いけど、『POPEYE』に載っていた大根仁さんのコラムによると「90年代こそ最高だったおじさん」というのがいるらしく。いや、私もそうかも。団塊ジュニア世代が10~20代を過ごした時期であり、何かと変化の大きかった時代だし、今思うと、様々な新しいカルチャーがあったよね。

「大衆から分衆」へという言葉が話題となったのは、80年代前半だけどあの頃はまだ、何かと画一化しており(そういえば、高校時代に画一化というキーワードで書いた小論文が、進研ゼミで全国6位になったんだぞ)。90年代こそバラバラだったような。カラオケでは盛り上がるというか、「盛り上がることができる」ギリギリセーフな曲が共通しているけど、普段、聴いている曲はまるで違う、的な。

そういうわけで「文化系男子が必ず通る音楽」みたいなことが言われるけど、実際は通過しないのが普通で。80年代のメタルバンドが迷走する中、私は普通にグランジを聴いていたような。

で、何が言いたいかというと、たとえば電気グルーヴは一切通過していなかったのだよね。流行った曲(たとえば「シャングリ・ラ」)をラジオで聴いたくらいで。


でも、大根仁さんの90年代J-POP名盤セレクションに彼らのアルバムが入っていたので。思わず大根さんが撮ったドキュメンタリー映画をAmazonPrimeで観るの巻。

あー、面白かった。そうか、もともとナゴム系だったよね。サブカル、お笑いの要素と、ヨーロッパからの活動の影響で、唯一無二のものになっているという。こりゃ、海外でもウケるな。海外でウケている日本のカルチャーってこういう、様々な影響とオリジナリティーが相まっている、ここにしかないものが多いような。

夏フェスは、ソニックマニアだけ行くことにしたのだけど、彼らも出演。楽しくいきますかね。


編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2018年5月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。

※アイキャッチ画像は「DENKI GROOVE THE MOVIE?」公式サイトより