米朝会談中止:大統領の書簡文、大事なのはここだ!

2018年05月25日 11:30

ホワイトハウス公式サイトより:編集部

トランプ大統領に揺さぶりは通用しない、そのことがよくわかった瞬間だった。ホワイトハウスは24日、金正恩委員長に宛てた書簡を発表し、米朝首脳会談の中止を通告した。

書簡では、会談が北朝鮮側から要請したにもかかわらず、昨今の敵意を剥き出しにした対応は遺憾である、との旨が述べられている。そして、この書簡において、一番大事な部分がここだ。

一段落目最後の文

You talk about your nuclear capabilities, but ours are so massive and powerful that I pray to God they will never have to be used.
(あなたは自分の核能力を誇示するが、我々のものはあまりにも、強大かつ強力なので、それが決して使われることがないよう祈るばかりだ。)

このくだりには以下のような二つの重要な意味があると思われる。
①「最後通告」・・・金正恩よ、まだ、間に合うから戻って来い
②「実行想定」・・・文字通り、核能力を使うことを想定

Gage Skidmore / flickr:編集部

今のところ、①の意味が強いだろう。ここのところ、北朝鮮は明らかに、トランプ大統領を舐めてかかっていた。お得意の交渉前の揺さぶり作戦によって、交渉を自分たちに少しでも有利に進める狙いだったことは言うまでもない。その甘い期待が断たれたのだから、金正恩も焦っているだろう。

トランプ大統領は書簡で、「気が変わったらいつでも連絡をくれ(If you change your mind having to do with this most important summit, please do not hesitate to call me or write. )」と交渉の余地を残している。だから、今のところ、①「最後通告」という見方が成り立つ。

しかし、一定の期間が経過して、金正恩が誠意ある対応を見せなければ、 ②「実行想定」、つまり軍事攻撃の段階へと進むのだ。焦点は今後、短期間のうちに、金正恩が誠意を見せるかどうかだ。彼の生き残りの最後のチャンスになろう。

私は、信頼する専門家の一人、高永喆(コ・ヨンチョル)氏(拓殖大学客員研究員)に聞いてみた。高氏は韓国軍事政権時代のインテリジェンスの中枢を担われた方で、鋭い分析で知られている。米朝首脳会談中止の発表を受けて、北朝鮮への軍事攻撃の可能性は高まったと見るべきかとの私の問いに、高氏は「そうですね。対北軍事行動の可能性が非常に高いですね。」と即答された。

それにしても、22日の文在寅大統領のトランプ大統領との会談は一体、何だったのだろうか。米朝の「橋渡し役」を自任する彼はいったい何をしにアメリカまで行ったのか。

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