副業を始める前に、絶対に押さえるべきポイント

2018年06月09日 06:00

昨今、副業を解禁する企業が多くなった。
中には、積極的に副業に取り組むことを後押ししている企業もある。

副業を行うに際し、会社の就業規則に規定されている「承認」等を得なければならないことはもちろんだが、それ以外にも留意すべき事項がある。

当たり前のことだが、副業は「本業に支障がでないもの」である必要がある。
会社が終わってから深夜労働をして睡眠時間が欠乏し、会社で居眠りをするなどというのは言語道断だ。
企業秘密に関わることを軽々しく口にするのも御法度で、会社にバレると懲戒処分を受ける恐れもある。

個人や一人会社を立ち上げて副業をする場合、勤め人とは根本的に責任が異なってくることも自覚すべきだ。
たとえば、会社であれば病気や体調不良の時は休みを取ればいい。

有給休暇を使えば誰からも文句を言われる筋合いはない。
しかし、自営や一人会社の場合、病気になったからといって取引先に迷惑をかけると、自身の信用だけでなく損害賠償請求をされることもある。

例えば、その日に届けなければならない仕事を受けたら、誰かに頼んででも絶対にその日に届けなければならないケースがある。

記念パーティで使用する予定のモノであったり食べ物だと、「病気なので明日にして下さい」とは決して言えない。

また、講演やパフォーマンス等も、事前に有償チケットを配布している場合は、ドタキャンすると(理由の如何を問わず)莫大な損害賠償を請求されることもある。

プロジェクトの一員として参加した場合でも、自分が欠けたことによって納期が遅れたりすれば、(場合によっては)賠償責任が発生する可能性がある。

何より、信用を失って二度と使ってくれなくなる恐れがある。

以上のように、会社に雇われていると気がつかない責任がのしかかってくるのが、自営業や一人会社だ。
雇われの身であれば、多寡は別としてキチンキチンと給料がもらえるが、自営等の場合は「単に働いただけ」ではお金にならない。回収エンジンが必須だ。

中小企業の経営者の多くはこのような心労を日々背負っているので、従業員とは背負っている責任が異質だ。
「従業員の目があるのであまり報酬を高くできない」とこぼしている経営者に対し、私は常々「会社が潰れたら自宅まで失ってしまう社長が遠慮する必要はありません!」と諭してきた。

たとえ副業であろうと、自営や一人会社で負わなければならない責任は重い。
副業をやるなら、その点をしっかり自覚した上で、無理のない範囲から徐々に始めていこう。
「いきなりたくさん」は、絶対に禁物だ。


編集部より:このブログは弁護士、荘司雅彦氏のブログ「荘司雅彦の最終弁論」2018年6月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は荘司氏のブログをご覧ください。

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