新潟県知事選で野党はどこも勝てなかったが、永田町の一寸先は闇

2018年06月12日 06:00

初当選を万歳で祝う花角氏(中央)の陣営(公式Facebookより:編集部)

新潟県知事選挙、戦い終えて世は事もなし、というところかしら

新潟県知事選挙が終わった。

数百票の戦いになるのかと思っていたが、案外の大差がついた。
選挙の帰趨を占うのが如何に難しいか、ということを端的に示してくれる選挙であった。

与野党対決、安倍三選の行方を決める大事な選挙だという触れ込みで、当選した陣営も当選しなかった陣営も血相を変えて取り組んでいたように映るが、結果的には無難な結果に落ち着いたようである。

固唾を呑んで見守っていた人も、うわの空で遠くから眺めていた人も、選挙結果が判明して脱力しておられる頃かも知れない。

まあ、選挙戦が始まる直前の世論調査、選挙戦が始まった直後の世論調査どおりになりましたね、というところである。

野党の皆さんは、どうやら選挙の戦術を間違えられたようである。

政党色を出来るだけ薄めて、広く県民の支持を獲得しようと努力した陣営と、野党の論客を並べて与野党の対決型選挙に持ち込もうとした陣営の差がどうやら選挙結果に反映したようである。
さすがに選挙戦の最終段階では選挙戦術を変えられたようだが、結局は自公が支持した候補者が寄り切った。

当選した候補者は官僚出身で新潟県の副知事を経験された方だから、実務能力には定評がある能吏型の人物なんだろうと思う。

新潟県民は、行政の長としての安定感や堅実性を求めていたのだろう。
投票率がアップしての勝利だから、スキャンダルめいたことが起きない限り新潟県政は安定に向かうはずである。

モリカケ問題等国政を巡る問題は、今回の新潟県知事選挙には殆ど影響がなかったようである。
小泉進次郎氏が応援に駆け付けなくてもこれだけの結果が出たのだから、やはり、今は自民党は強いと言っておいた方が良さそうである。

もっとも、だからと言ってこれで安倍三選が決まったなどと早合点されないことだ。

一寸先は闇という言葉は、永田町ではいつも正しい。

国民民主党サイトより:編集部

野党の中での立憲民主党と国民民主党の立ち位置と存在感

新潟県知事選挙の結果を見て一つだけ確実に言えることがある。

今回の新潟県知事選挙では、野党の中で勝った政党は一つもなかった、ということである。

無所属の会を始め、維新や希望を除くあらゆる野党が落選した候補者の陣営に参集したが、党首クラスが全員顔を揃えても候補者を当選させることが出来なかったのだから、一人区で候補者を一本化して選挙戦に臨んでも勝利は覚束ないぞ、ということだ。

応援団で目立ったのはやはり共産党系の反原発の闘士や、安倍内閣打倒を叫んだ勇ましい方々だったろうが、結局勝てなかったということだから、無理に候補者を一本化しても殆ど意味がないということだ。

やはりそれぞれの政党の個性や主義主張を明確にして、真正面から戦いを挑む方が次に繋がりそうな気がする。選挙の時だけ一緒で、普段の政治活動は別々だということになると、万一一本化した候補者が当選してもその人は支持団体の間で股裂き状態になって独自の活動は殆ど出来ない、ということになりかねない。

対決一本槍の立憲民主党と、対決もするが解決も大事にしようとする国民民主党が同じ路線を歩むことはまず期待出来ない。

いずれは別れる運命ならば、初めから別々の道を歩んでいた方がお互いにとっていいんじゃないかしら、というのが観客である私の感想である。

岡目八目という言葉があるように、傍観者だから見える手筋もあり得る。

今回の選挙結果を見る限り、立憲民主党も国民民主党も野党陣営の中での勝者とはちょっと言えない。
自ずから優劣はついているだろうが、しかし必ずしも決定的な差がついている、というわけではなさそうだ。

すべては、これからである。

国民民主党は、他の野党とはちょっと違った色合いを出しておいてもよさそうである。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年6月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。

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