眼の休養と脳の活性化には「音声回帰」を!

昨今のスマホの普及はめざましく、電車内だけでなく至る所でスマホを操作している人が急増した。

確かにスマホの利便性と奥行きの深さは、いわゆる「ガラケー」とは全く異質のものだ。
私自身も、「ガラケー」からスマホに変えた当初は、あまりの違いに愕然とした。
今では、音声入力や伝達手段等、スマホは私にとっても必須のアイテムになっている。

ただ、スマホの最大の欠点は眼を酷使し過ぎることだ。
「スマホ老眼」などという造語ができたように、始終スマホばかり見ていると眼の健康に極めて悪い。

最近、ラジオが人気を盛り返していると耳にしたが、音声だけのラジオに眼を休める効果があるからかもしれない。

音声のみの効果は、眼の休養だけではない。
拙著「最強の勉強法」でも紹介したように、敢えて視角情報を遮断した方が想像力が鍛えられ、脳の機能が向上するというのが専門家の見解だ。

テレビのように、視角と聴覚からすべての情報が提供されると、脳は完全に受け身になってしまい活動をサボってしまう。
結果として「認知症患者」が急増するという恐ろしい予測も出ている。

映像情報をシャットアウトしてしまうと、物語の場面等を頭の中で想像するしかないので、否が応でも脳が活性化する。
幼い子供への本の読み聞かせは、このような点で極めて効果が高い。

また、大人の学習でも音声だけの教材には利点がたくさんある。
私自身、司法試験受験に際しては、音声教材(当時は講義テープだった)を最大限活用した。

合格の糧となってくれた講師の先生方の半分くらいは顔を知らない。
音声だけだと講義に集中でき、不足している視角情報を自分の頭で補うので、学習効果が高まる。

また、音声教材は眼を使わないので、移動時間を有効活用できる。
今問題となっている「歩きスマホ」のような危険もない。

以上のように、「眼の休養」と「脳の活性化」、そして「移動時間の有効利用」という観点から、音声の積極利用を強くお勧めしたい。

最短で結果が出る最強の勉強法 (講談社+α文庫)
荘司雅彦
講談社
2014-02-14

編集部より:このブログは弁護士、荘司雅彦氏のブログ「荘司雅彦の最終弁論」2018年6月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は荘司氏のブログをご覧ください。