大阪北部地震への行政や鉄道の対応に疑問

2018年06月18日 19:00


大阪地震についての感想をいくつか。大阪で震度6弱とか、京都で震度5強といったわりには、建物が壊れるかというほどではないし、棚の食器が全部壊れたというほどの地域は少なかったようだ。

どうも、気象庁も“インフレ震度”を発表するので、本当に怖い南海トラフ地震への備えの教訓にならず、こんなものかということにならないか心配でもある。

いまのところ3人の方が 亡くなったと言うことでまことに残念だが、人口比で考えれば、震度6強とか震度7とかの地震が同じ地域や東京で起きたら今回の経験など参考にもならないものだということを強調しておきたい。

とはいえ、もっとも残念だったのは学校のプールの塀が倒れて女子児童が亡くなったことだ。違法建築だった可能性も強いようで、あるまじきことである。地元の辻元清美議員は日本の安全対策が大嫌いなことは知っているが、地元の草の根安全対策もあまりご熱心でなかったのかと揶揄したくなる。

私は常々いっているのは、安全対策は新規建築と地方公務員などの職場であるような公共施設にはやたら厳しいが、既存建築と民間住宅、公共施設でも土木系には甘いことだ。

学校や福祉施設で子どもや高齢者がすばらしく安全であっても、自宅で火事で焼け死んだり、今回のような道路を歩いていたら古くて危険な塀が倒れてくるのでは意味がないのである。

対策の目標は、公務員が自分の身も危ないとか、責任をとわれるかもしれないところの安全率を極端に上げるのでなく、そこに住んでいる人口に比して最小限の被害に留めることだと思う。

それから、交通機関などの復旧見通しについては、確実でなくとも、いつごろの可能性が高いか、被害がどの程度深刻なのか情報を出すべきだ。あとで文句言われると困るから確実な復旧にめどがつくまで黙っているというのは、あまりにも傲慢で古いと思う。

パソコン並に「あと○時間」とか予想が出て刻々長くなったり短くなったりするのに人々は慣れているので、鉄道会社の対応は時代遅れに思える。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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