内閣不信任案、出すのはいいが、否決された後どうするの?

早川 忠孝

Wikipediaより:編集部

立憲民主党は、7月10日に内閣不信任案を出すということだ。

内閣不信任に値することが相次いでいるという認識は共有するが、しかし、今の政治状況では内閣不信任案が可決される見込みが皆無だということは、皆さん、重々ご承知のはずである。

立憲民主党の国会対策委員長の辻元さんは、相手の最も嫌がるタイミングで出さなければ気が済まない、などと仰っているようだが、内閣不信任案の提出を気が済むとか済まないというレベルの問題のように考えられているようで、釈然としない。

内閣不信任案が否決される、というのは、事実上国会として内閣を信任するという意思表示だと受け止められる虞があるのだから、不信任案の提出にはそれなりの覚悟が求められる。

辻元さん、ちょっと軽過ぎませんかね、と申し上げたいところである。

内閣不信任案が否決された時にどうするか。
内閣不信任案の提出で国会の審議を一日だけストップさせることは出来るだろうが、内閣不信任案否決後の国会審議にどう臨むか。

内閣不信任案を提出した方々はその後の国会審議には参加しないつもりかも知れないが、会期末までなお相当の時間が残されているのに、果たして国民がそれを認めるか。

よくよくお考えになった方がよさそうである。
お節介ながら。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年7月6日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。