岸田氏不出馬:蛮勇の士になれない自民党内「紳士」の限界

早川 忠孝

24日午後5時半から岸田氏が会見、総裁選に立候補せず(NHKニュースより:編集部)

頻りに早い段階での決起を煽ったのだが、通じなかったようだ。

勝負所は来年の参議院選挙の後だ、と判断されたのだろう。

これで、安倍三選路線が確定し、自民党の退潮が始まる、というところか。
自民党の中から自民党を超えるという動きは、当分起きそうにない。

立憲民主党は、これから益々反安倍キャンペーンを張るのだろうが、反安倍だけではとても政権を担えるような勢力にまでは大きくなれないだろう。

9月の自民党総裁選は、始まってもいないのに、もう終わったようなものである。
結果が分かってしまっているのに、なお、観客を湧かせるような試合を作り出すのは難しい。

今の石破さんでは無理だろう。
小泉進次郎なら、ある程度観客を動員出来るだろうが、消化試合にどこまで小泉進次郎が付き合うかは疑問だ。

来年の参議院選挙でどこまで自民党が落ち込むか、というのがこれからの最大の関心事になりそうである。

まあ、すべては想定の範囲内、ということか。
拉致問題も北朝鮮の非核化問題も捗々しい進展は見られないはずだ、というのも既に視野に入っているはずだ。

私は、今の段階で、岸田さんの判断が間違っている、などとは言わない。
それも一つの判断ですね、くらいなところである。

皆さん、大人ですね。
本当に、皆さん、おとなしい。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年7月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。