サマータイム法という亡霊をいかに退治するか

早川 忠孝

首相官邸サイトより:編集部

もうけりが付いたはずだ、と思っていたサマータイム法案を森さんが引き摺り出してきた。

とっくの昔にお蔵入りしたはずなのだが、森さんが安倍総理に対して、今年の猛暑と2年後の東京オリンピック開催を理由に、2019年及び2020年の2年間に限ってのサマータイムの実施を正式に要望してこられたから、安倍総理も官邸も困ったことになってしまった。

一度実施すると、こういうものはなかなか元には戻せない。

2年間に限って、などと言っておられるが、サマータイム実施に係るすべてのコストを考えると2年間で止めましょう、などとは言えなくなってくる。

まだサマータイム推進議員連盟の亡霊が生きていたのか、と唖然とするが、サマータイムの導入で得をする方が現在でもそれなりにいる、ということなのだろう。

安倍総理はご自分では何も言わず、周りの人たちが忖度してくれるのを待っているような節があるから、森さんに対して真正面からノーとは言わないのだろうが、自民党の方でよく検討して揉んでもらいたい、と答えたようである。

自民党には忖度が得意な方が結構いるはずだから、自民党は森さんを傷付けないように周到に事を運んで、時間切れにするのだろうと思っているが、やはりこのサマータイム法案という亡霊は、この際、徹底的に退治してしまった方がいい。

私が衆議院議員時代にサマータイム実施法案が危うく議員立法で成立しそうな状況が現出したことがある。
当時、民主党の篠原孝衆議院議員の問題提起を知って私がブログでこの問題を取り上げ、自民党の部会で声を上げるようになってから急展開を見、結局サマータイム法案はお蔵入りになったのだが、議連のメンバーは相変わらず息を潜めて生き残っていた、ということだろう。

私がいつ頃、どんなブログを書いていたか、一般の方々が当時どういうコメントを寄せておられていたか、ということが思い出せないので困っているのだが、当時のことを覚えておられる方は是非ご意見をお寄せいただきたい。

幸い、私のブログには右から左まで万遍なくコメントが寄せられるようになっている。
ここでの意見交換が、世論形成の一助にでもなればいい。

よろしく。


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編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年8月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。