石破包囲網に穴はあるか

若干天邪鬼で、しかも判官贔屓なので、弱い人が悲鳴を上げていると何はともあれ弱い方を応援したくなる。

強い方を応援すると天下泰平なのだろうが、しかし弱い方にもそれなりに頑張ってもらわなければならない。

もうご自分の進退が問われることはない、と思っておられるのか、麻生さんが水を得た魚のように元気である。今の麻生さんの口を封じることは、どなたも出来ないようである。

一人で何役もこなしておられる。

派閥から自由になろうと言っていたのに、石破さんは派閥を作ってしまった。言行不一致だ、などと真正面から石破さんを口撃するかと思えば、石破さんは自民党が窮地に陥った時に自民党を離党した裏切り者であるかのような、当て擦りもする。

岸田さんに対しては、今からのこのことやってきてももう遅いよ、くらいな口吻で、岸田さんを邪険にする。

森さんも相当な役者だが、今の麻生さんは森さん以上の役者のようである。
縦横無尽に刃を振るっておられる。

何を言っても誰からも窘められることがない、独特のポジションを獲得されたようだ。
これが、キングメーカーということかしら。
麻生さんにはさっさと退場してもらいたかったが、どうも無理なようである。

石破さんが孤軍奮闘しているが、安倍総理は石破さんとの直接対決は徹底的に回避するという作戦のようである。

今のところ、石破包囲網には特段の破れ目はないようである。

ガンバレ、ガンバレと声援を送るが、何か虚ろに響いて仕方がない。

困ったことである。
退陣するはずの人たちが、皆さん、元気になってしまった。

いやはや。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年8月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。