学校は恵まれてるが故に「内輪の評価」がすべてになる

2018年08月27日 06:00

たとえば、給食を無理やり食べさせてクレームが来ても、その行為が学校内で「アリ」ならば、なんら問題はない(とその教員は確信する)のです。

いじめの隠ぺいもねっこはおなじ

教員は「ぜったいにいじめはあってはならない」とことあるごとに研修で「教育」されます。ですので、実際に自分のクラスでいじめが起きたなら、「自分に非があった」と恥じて隠す傾向があります。もちろん、いじめを発生させたという責めも負いたくないからです。

神戸・中3自殺 「事務処理が煩雑になる」市教委が聴取メモ隠蔽を指示という事案がありました。これは、学校に勤めている人間なら、「あるある」としか言いようがない事案です。

問題を感知しなかった管理職、教委のえらい人たちも、自殺まで進展した結果、責任をとりたくない一心で「いじめはなかった」と言い張ったり、調査を隠ぺいしたりと、一般人からしてみると信じがたい挙に出ます。

本能的に隠してしまう病根はなんなのだろう

これは「なにがあってもつぶれない組織」「つぶしがまったく利かないが終身雇用」ということが大きく影響しています。

教員は、モンスターペアレンツも恐れますが、いちばん怖いのは同僚の教員からの評価です。(これは昔から勤めていた教員に聞くと、以前は同僚の評価など気にしなかったといいます。近年(バブル期以降?)醸成された「空気」のようです)
ですから、現在の学校で、なにかまちがった指針が取られるような「空気」が蔓延しても、決して水を差すようなことはできません。それがどんなに社会的に不合理なことでも。

もちろん、どんな組織にもあることだと思いますが、「なにがあってもつぶれない組織」「大きな問題を起こさなければ終身雇用」という立ち位置と「異常につぶしの利かない職能」が、それを妨げます。

現状の学校は、教育にはもはや適切な制度ではなくなってしまっています。小中学校は工場労働者や軍隊の規律をたたき込むことから生まれ、その考え方は現代まで引きつかれています。それが荒れる子供たちの原因でもあります。けれども、保護者もその原因に気づいていない人も多いのです。

「学校社会主義」を卒業を卒業するために

現状の窮屈な学校の制度に押し込まれているために対処困難になってしまっている面も大きいです。公教育という「建前」の空間においては、児童生徒の資質や個性は考慮されません。

池田信夫氏の指摘するように、日本の学校教育は、「学校社会主義」を卒業し、幼児教育を含めて教育の自由化を進めなくてはならない岐路に立っていると思います。

そのためにも、たとえば、税金は投入するが、教員は非公務員にするといったなんらかの改革が、必要なのではないでしょうか。

でも、けっきょくは、終身雇用・年功序列・雇用の流動性の低さという日本的問題に帰結しちゃうのですね。この「空気」を変えるのは、憲法改正よりむつかしそうです。

中沢 良平(元小学校教諭)

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