中国の資金供与工作、米国の有力研究機関にも --- 古森 義久

2018年09月05日 11:30

米国の首都ワシントンにおいて、対中政策関係者たちの間で「統一戦線(United Front)」という用語が頻繁に使われるようになった。

この言葉は、中国の習近平政権が、重視あるいは敵対する諸外国の政策や世論を中国側に有利に変えるために、幅広い勢力を統一して影響力の拡大を図る組織およびその戦い方を指す。敵を倒すためには意見が合わない勢力とも手を組むという中国共産党の伝統的な闘争方法である。習主席自身がこの「戦線」を大幅に増強し、諸外国への工作を活動させ始めたというのだ。

「統戦部」の活動範囲を拡充

米国政府の国家情報会議や国務省、中央情報局(CIA)などで30年以上、中国問題を担当してきたジョージ・ワシントン大学教授のロバート・サター氏は統一戦線について次のように語った。

「現在の米国にとって、中国は戦略的にも思想的にも脅威といえる競合相手だ。中国側は、米国の官民の中国への政策や認識を変えるために、『統一戦線』方式の対米工作を推進し始め、米国側は警戒を強めている」

「統一戦線」とは、正確には中国共産党中央委員会の枢要組織「中央統一戦線工作部」(略称「統戦部」)を意味する。名称は、ソ連共産党の同名の組織に由来する。元々は、中国共産党が政敵との闘争のために結成した組織である。共産主義に同調しない勢力を共産党側に取り込み、連合組織を結成し、共産党や共産主義に反対する勢力を切り崩していく活動を任務としてきた。

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