校庭開放事業は区で対応し、PTAの負担軽減を進めよう

こんにちは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

PTAの負担軽減について質問をさせていただいたので、ご報告させていただきます。
これまでの経緯はこちらをご覧ください。

地域スポーツ・文化事業は地域スポーツ・文化協議会によって行われ、新宿未来創造財団(レガス)はその事業に対し助成を行っています。
開放される校庭は一般の方も利用可能で、保険等も整備されていることから多くの方に利用されてきました。

写真AC:編集部

地域スポーツ・文化協議会による校庭開放が行われる際、施設の鍵の管理が必要となります。
その人員はレガスがシルバー人材センターに委託しています。
しかし、その他の対応はPTAが担うことになります。

PTAが見守りを行うことは素晴らしい取り組みですが、時代の変化により共働き世帯が増加し、負担を感じるご家庭も増えています。
一部では校庭開放が強制だと認識している方もいらっしゃるようですが、校庭開放自体は廃止することも可能で、実際に廃止した学校もあります。

一方で、PTAが負担を感じながらも、校庭開放のニーズがあるため廃止までは至らない場合もあります。
予算の使い方に柔軟性を持たせることで、この問題を解決できる可能性があります。

例えば、地域スポーツ・文化事業の中で、校庭を活用する類似した取り組みとして、校庭を活用し指導員によるスポーツプログラムが行われています。
指導員を必ずしも要件とせず、レガスによる校庭開放の見守りの支援を認めることができれば、各学校ごとに限られた予算の中で学校開放や指導者によるプログラムを選択することができます。

希望があれば、従来通りPTAで見守りを行う選択肢も残ります。

以下、質問と答弁の要旨です。

伊藤  校庭開放のニーズについて、どのようにお考えでしょうか。レガスにはどのようなご意見が届いていますか。PTAの負担を軽減するために、指導員によるスポーツプログラムに限定せず、校庭開放についてもレガスが支援を行う等、柔軟な対応が必要だと考えますが、いかがでしょうか。

吉住区長  はじめに、校庭開放事業のニーズについてです。
校庭開放は、スポーツ推進委員、PTA、スクールコーディネーター等広く地域住民から構成された地域スポーツ・文化協議会が実施する遊び場開放事業に位置付けられています。

遊び場解放は、区民に身近な施設である区立小中学校の、主に校庭を活動の場として、誰もが自由にスポーツや文化活動を楽しむ機会を提供する事業です。子どもの居場所、遊び場所づくりの役割も担う、利用者から必要とされている事業であると認識しています。

次に、公益財団法人新宿未来創造財団にはどのような意見が届いているかとのお尋ねですが、地域スポーツ・文化協議会から「校庭開放は必ず継続しなければならない事業なのか」との意見を受けたことがあると聞いています。

次に、校庭開放についても公益財団法人新宿未来創造財団が支援を行う等、柔軟な対応が必要とのお尋ねです。

遊び場開放を含む地域スポーツ・文化事業は、各地域の地域スポーツ・文化協議会が地域のニーズに沿って、指導や見守りの役割分担も含め計画し実施しているものであり、今後も地域スポーツ・文化協議会に主体となって取り組んでいただきたいと考えています。

区としては経費を助成する公益財団法人新宿未来創造財団と協議し、効果的、効率的な支援を進めてまいります。

新宿未来財団に対して、
「必ず継続しなければならない事業なのか」
というご意見が届いていることから、負担を感じている、あるいは廃止を検討している学校があることは、ご理解いただいたと認識しております。

さらに、
「区としては経費を助成する公益財団法人新宿未来創造財団と協議し、効果的、効率的な支援を進めてまいります。」
とご答弁をいただきました。
ぜひ希望する学校の負担を軽減する方向で進めていただきたいと考えております。

子どもたちが自由にスポーツ等を楽しめる場所を地域で確保することは必要です。
学校やご家庭の状況は様々だと思いますが、お仕事等でお忙しくPTA活動を負担に感じられている保護者の方も増えています。

無理のない範囲で活動が行われることが望ましいと考えています。
先日ご報告させていただいた制服のような経済的負担の軽減はもちろん、行政が関わるPTA活動の負担軽減についても、取り組んでまいります。

それでは本日はこの辺で。


編集部より:この記事は新宿区議会議員、伊藤陽平氏(無所属)の公式ブログ2018年10月11日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は伊藤氏のブログをご覧ください。