スマートにキメたいなら重言(重ね言葉)はつかわない?

2018年10月21日 06:00

昨年くらいから、AI(人工知能)が話題になっています。AI の発展で人間がやる必要のない作業を中心に、少しずつ代替が進んでくることが予想されているのです。しかし、本質的な人間の関わりの部分が無くなることは考えにくいでしょう。10月15日、筆者11冊目の著書として『即効!成果が上がる文章の技術』(明日香出版社)を上梓しました。

今回は、「重言」(重ね言葉)について解説します。「重言」(重ね言葉)とは、同じ意味の言葉をくり返しつかうことです。本人も気が付かずに使用しているケースが多く、話し言葉をそのまま文章に起こした際に起こりやすい現象です。「重言」のなかには、つかわれる頻度が高く一般的とみなされているものがあります。

たとえば、手紙で「お体をご自愛ください」と書く人がいますが、これは同じ意味の言葉をつなげているので「重ね言葉」になります。「ご自愛ください」のみで十分なのです。

短い文章ならそれほど気にならないかもしれませんが、長い文章にはいっていると違和感を覚えるようになります。回りくどく、高圧的な印象を与えてしまうので注意が必要です。意味を重ねるので強調表現として解釈される場合があるからです。

「重言」の種類はいくつかありますが間違えそうなものを紹介します。

・営業の目標達成率は、「いま現在」どんな感じ?
・運転手さん、そのまま「後ろにバック」して
・オフィスを出るときには「電気の電源」に気をつけて
・よかった、「内定が決まって」ホッとしたよ
・投票の結果は「過半数を超えて」いたよ
・今回の提案は当社の命運がかかっている。「一番ベスト」な方法を選ぼう
・ゴルフの「平均アベレージ」を教えてください
・明日の「披露宴のパーティ」にはなにを着ていきましょう
・今日の「昼食のランチ」はなににしましょうか
・昨日はサプライズでね。「思いがけないハプニング」があったよ
・社長に「すべてを一任」します
・今日は提案主旨書を用意して。「必ず必要」だから
・映画の「最後のラストシーン」が感動的でした

テレビ番組でも普通につかわれている場合がありますが、これらは間違いです。文章を書き上げた際は、重言になっていないか見直しましょう。すでに、誤用ではなく一般化したものもありますが、フォーマルな文章では避けたほうがいいでしょう。

尾藤克之
コラムニスト

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尾藤 克之
コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員

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