発達障害の子どもに対する教育において、ただ一つの正解

2018年11月05日 06:00

中沢良平さんがわれわれは増加する発達障害とどう向き合うのかというエントリーで、発達障害の子どもたちへの向き合い方について書かれています。2018年10月より発達障害の子どもたち向けがトレーニングできる施設を立ち上げた私にとっては、すごくホットな話題でした。

私はデジタルスキル、主にPCに関するスキルトレーニングを行っています。直接支援をしている上で発達障害の方々(大人も子供も含めて)の特性は様々であり、支援の方法も十人十色です。ですが、発達障害の方々を支援する上で、絶対に間違いのないたった一つの正解というのを私は確信しています。

子どもを褒めることは絶対に正しい

たった一つの正解、それは褒めることです。発達障害の子どもたちを長年支援されてきた方から研修を受けていた時期がありますが、その際にいつも「褒めてください」と言われていました。なぜ褒める事が大事なのか?それは下記のような理由からだそうです。

発達障害のある子どもたちは小さい頃から周りと比較されて「なんでこんな事ができないの?」「だめな子ね」「グズ」など、できないことを非難されてきている子が多いのです。さらに、周りの子からもできない部分をからかわれたりして来た過去を持っていて、褒められてきていないのです。だから褒めることで自尊心を育てる必要があるのです。

皆さんも想像してみてください、自分ができないことを周りの大人や友達からずっと指摘され、注意され、非難され、からかわれる状況を。そんな環境で育った子どもが多いのです。大人でも子どもでも、できる部分をしっかりと褒めてあげることが大変重要なのです。

日本の学生は自尊心が低い

実はこの「自尊心が低い」というのは障害を持つ方だけに限りません。日本の場合、他国と比べると自尊心が低い子供が多いのです。国立青少年教育振興機構が調査した「高校生の心と体の健康に関する意識調査―日本・米国・中国・韓国の比較―」では、自己肯定感(=自尊心)が低いことがはっきりと出ています。

私には、あまり得意なことがないと思う

  1. 日本…58.3%
  2. 韓国…49.4%
  3. アメリカ…40.5%
  4. 中国…38.5%

私は価値のある人間だと思う

  1. アメリカ…83.8%
  2. 韓国…83.7%
  3. 中国…80.2%
  4. 日本…44.9%

私はいまの自分に満足している

  1. アメリカ…75.6%
  2. 韓国…70.4%
  3. 中国…62.2%
  4. 日本…41.5%

各国の高校生を対象に行っている調査ですが、他国に比べて日本の高校生は自分自身に自信を持っていません。発達障害のあるなしにかかわらず自信がない・自己肯定感がないというのは日本の教育や子育てのあり方に起因している可能性もあるでしょう。

褒めることで自分に自信を持ってもらう

私もいいおじさんになって、今は短大でも情報処理の講師をさせていただいています。若い子たちは元気ですし、何よりも真面目だなと本当に思います。授業で教えていて私がいい部分を褒めると「先生は神か」「めっちゃ褒めるやん」などと言われます。ちょっとした部分を褒めているだけなのですが、「褒められることに慣れていないんだな」と感じます。

もちろん粗もありますし、悪い部分も当然ですがあります。完璧なわけではありません。しかし、そういった悪い部分を叱るよりも、褒める方に力を入れるほうが彼女たちの将来にきっと役立つはずです。モチベーションも上がるし、自信を持って情報処理にチャレンジしてもらえると思っています。

最初に紹介した中沢さんの記事も、最終的には「養育者が子どもへの愛情をもっと考えなければならない」と書いておられますが、全くそのとおりだと思います。褒めるということで、子どもたちに愛情を注ぎ、自己肯定感の強い大人になってもらいたいものです。

*なお、私事ではありますが発達障害の子どもたちにデジタルスキルに触れてもらう施設を広めるというクラウドファンディングを行っています。皆様のシェア、よろしくおねがいします。

発達障害の高校生・大学生⇒ディープレイス⇒ITスキルを持った人材として活躍!

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松本 孝行
セカンドチャンス 代表

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