静かに立ち上がる都議会本会議。一極集中是正のためにやるべきは分権改革

こんにちは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

昨日は都議会第四回定例会の開会日。恒例の知事所信表明演説は、ヤジも合いの手もほとんど飛ばない極めて静かな立ち上がりとなりました。

なんだか、ここまで静かすぎると不安になるくらいですな…。

ツッコミどころかないくらい、いわば「無難な内容」に所信表明をまとめてきた小池知事ですが、特に強調していたのがまもなく結論が出るであろう偏在是正措置への反対姿勢。

このくだりで特に声が上がらなかったあたり、やはり都議会自民党と融和路線か?と思いきや、

一方で、東京都の公式アカウントが(国政)自民党のことを名指しでディスっていたりするので、何がなんだかよくわかりません(苦笑)。

豊洲市場開場には触れたものの、争点となりそうな「築地再開発」についての言及は一切なし。これは今定例会では、何を聞かれても「検討中」で逃げの一手を打つ姿勢を表したものな気がします。

注目の代表質問・一般質問の論戦は11日・12日に行われます。我が新会派からもやながせ幹事長が登壇しますので、ご注目いただければ幸いです。

さて、その「東京一極集中」の是正については税の再分配の他にも、来年からこんな政策が実施されるようです…。

東京23区から地方移住し起業、300万円補助

東京23区に住んでいる人に対して、地方に移住して起業すると300万円あげるという施策で人工誘導・企業誘致をしようとするパワープレイです。

私が東京一極集中是認論者であることを差し引いても、極めて拙速でナンセンスな政策のように思えてなりません。

そもそも、現行の中央集権体制化では地方が疲弊を続けていくのは明らかであって、またも中央政府主導による小手先のカンフル剤でお金をばらまいたところで、まったく抜本的な解決にはなりません。

一昨日の落合陽一さんの授業でもこの点が議論になりましたが、地方に権限・財源を大胆に移譲し、それぞれの地方が独自色を発揮して「稼げる」「自活できる」地域にすることが最優先

そうした改革を先送りにして、反対者が出ないバラまき政策で人や企業を送り込んだところで、焼け石に水となるだけでしょう。

こうした地方分権改革の大きな流れをつくる文脈として、私は相変わらず「もっとも大きな地方」である、大阪の改革に期待を続けています。

税の偏在是正の結論が出るまであと10日ほどになりますが、引き続き最後まで声をあげていく次第です。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、あたらしい党代表、東京都議会議員、音喜多駿氏(北区選出)のブログ2018年12月4日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおときた駿ブログをご覧ください。