人の人生を動かす一言を発しているか?

2018年12月07日 14:00

【人の人生を動かす1文を書いているか?】
約10年前に知り合ったMさん、Aさんとの忘年会。4年ぶりの再会。Mさんの結婚式以来。

09年、私は著者としての活動を本格化させた。07年にデビューしたのだが、執筆の依頼が殺到するようになったのが、その頃だ。早稲田、関学、そして母校の一橋は私を応援してくれており。早稲田の生協での著者セミナーがあった日だったろうか。生協でたまたま挨拶したのがMさんだった。その日のうちにお礼のメールがきて。交流が始まる。

Mさんはとにかく熱くて、前のめりな方で。大学4年になってから、就活をせず、留学に出かける。彼女のことを当時の朝日新聞の連載で書いた。

留学 不安より可能性にかけて

・・・連載担当の原田朱美さんのおかげでもあるのだが、いま読み返すと、なかなかの名文。何かをしたいという衝動をうまく捉えているというか。

私の原稿が掲載された数日後、メールをくれたのが、当時、首都大学東京の4年生だったAさんだった。たまたま、図書館で新聞をめくっていたら、私の文章に出会ったとか。「もう内定先も決まっているのだけど、この文章を読んで大学生活の忘れ物に気づいた」と。

下北沢で会い。Mさんの連絡先を紹介し。Aさんは、内定していた医療系人材ビジネス会社の内定を辞退し。両親を説得して、留学に出かけた。

そういえば、二人とも一時はリクルートグループで働いていたというのも奇妙な一致で。何か似ているのだろう。ちなみに、Mさんの弟さんも今は、リクルートグループにいる。

彼女たちは未だに新聞記事のスクラップを持っており。たまに読み返すようで。感無量だった。

そういえば、最近、人の人生を動かす一文を書けていない。テレビやラジオ、講演などで人前で話す機会が多い1年だったけれど、人生を動かす一言を発することができているだろうか?

8年前に仕事をした時の編集者からは「その一言が、人や社会を変えてしまうのですからね」と入念な原稿チェックを念押しされた、そういえば。その本も、学生たちの人生を動かした本だった。よく売れた。

人を動かす文章を書こう、もう一度。そういう仕事、できているだろうか?そんなことを自分に問いながら、今日も教壇に立ち、ペンを握り、キーボードを叩くよ。


編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2018年12月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。

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常見 陽平
千葉商科大学国際教養学部専任講師

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