きものずき:きものフェスティバルに審査員として参加

みなさま、おはようございます。私は今新幹線で京都経由で滋賀に向かっています。今日は、2019年日本の心と美の祭典、全日本着物装いコンテスト・きものフェスティバル関西大会が滋賀の大津で開催されるのですが、その審査員として参加させて頂くことになっているのです。前の「一万人の第九」もそうでしたが、ほんとにワクワクします。こういう仕事大好きです。着物が大好きなので。

写真AC:編集部

着物を着ると気持ちが上がりますし、しみじみ「日本って良いわあ」と思いませんか。日本の誇る民族衣装という以上に、世界見回してもここまで芸術的なものを日々着る民族は日本人以外いません。ガラパゴスなどとも言われましたが、日本人のとことん細部にわたってまで物事を追求する美意識の粋だと思います。

着物もワインと同じく、様々な地域の様々な染や織があり、素材があり、季節による作りの違いがあります(6月と9月しか来てはいけない単衣とか)。正装もあればカジュアルもあり、着物のみならず、帯、帯揚げ、帯締め、帯留め、長じゅばん、半襟と、その組み合わせの妙は半端なく、もうこだわり始めればキリがなく楽しめてしまいます。

それに、インドのサリーには負けますが、正月や結婚式以外のなんでもないときにも着るという民族衣装って結構珍しいと思うのです。日本では、歌舞伎を見に行くとかお友達とちょっと背伸びした食事をするといった時にも着物を着ますし、街中でも着物姿が見られます。そういう意味でも、この日本の伝統文化の粋のような民族衣装、着物、もっと若い人が気軽に着るようになってもらいたいなあと思います。

私は、着物好きの母の影響で、子供の頃から割となんでもないときを含めよく着物を着せられてきました。着物のことを語る母は本当に嬉しそうで、自然に、私も着物好きになりましたし、母から習ったままのやり方なのでプロからみたらどうかわかりませんが、自分で着物を着るのも当たり前のことになりました。

大事なオケージョンに一分の隙なく着るというなら難しいですが、普通に着るだけなら、昔はみんな自分で毎日着ていたのです、大変なことでもないし時間もかかりません。きっとしょっちゅう着ればきるほど素敵に着つけられるようになります。お正月や結婚式でもないのに着物を着る機会なんて思いつかないという方もおられると思いますが、私は、実は、ここ20年ぐらいは毎月2回は着物を着ています(政治家になってからはなかなか難しいのですけど)。

それは、茶道のお稽古に通っていたからです。というか、逆で、着物を着たくて、茶道を始めました。叔母が茶道の先生だったので小さいころから無理やり真似事のようなことはやらされましたが、当時はまったく興味が持てなかったのです。大人になって、ふと気づくと、母の若いときの着物やら母から買い与えられた着物が溜まってしまったのですが、いかんせん、着る機会がなかなかなく、袖をとおしてもらえない着物がかわいそうになってしまったのです。それで、茶道なら毎回着る機会があるじゃないかかと思いまして。ただ、動機はともかく真面目にやってみたら、茶道もこれまた本当に奥が深くて面白くてすっかりはまってしまって20年近くになります。

着物って高いんでしょうと思われるかもしれません。それは、高い着物は高いということであって、高くない着物はいくらでもあります。それに、洋服と違って本当に長持ちしますから、本来の価値に比べたらそれなりの値段の着物をかっても長い目でみれば割安です。特に、中古の着物など、この着物がこんな値段でいいの!と思うようなものが沢山あります。しかも、昔の着物の方が質が良いものが多かったりもします。

今日は、実は、装道、着付けを競うコンテストだそうで、審査員として、正装からカジュアルな着物、そして、現代社会向けにアレンジされた外国人でも着やすい着物(もどき)など、様々な素敵な着物とその着付けが見られるということで、わくわくです。そろそろ、京都につきます。大津までは乗り換えて10分。大津って京都に近いんですね。行ってきます!


編集部より:このブログは参議院議員、松川るい氏の公式ブログ 2018年12月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は、「松川るいが行く!」をご覧ください。