44歳、左翼であることに疲れた評論家は「召使い」として生きる選択をした

2018年12月20日 14:00

昨日、読んだ元SDN48の大木亜希子さんのエントリーに私は激しく胸をうたれた。

29歳、人生に詰んだ元アイドルは「赤の他人のおっさん」と住む選択をした|大木亜希子

大木亜希子氏(ツイッターより:編集部)

彼女と知り合ったのは約5年前だった。SNSで、だ。お姉さんの奈津子(家電タレントとして活躍中 最近、結婚を発表)とともに、双子でアイドル活動をしていたのだが・・・。さらにお姉さんが二人いて。その一人が私のファンだったそうで。私のイベントなどにも来てくれたりし。気づけば、ウェブメディアの編集部で働いていたりもし。

もっとも、ここ数年、ちょっと心配していた。本人も文中で触れているが、20キロ太ったそうで。ストレスなのか、それによる暴飲暴食なのか・・・。何かこう写真からお疲れ気味な様子が伝わってきていた。

その亜希子が、ここまで赤裸々に今の現実を開示し、何かこう硬い頭に釘を打ち込まれたような、腐った魂を蹴り上げられたような、そんな衝撃を受けた。

これに触発され、何かこう、自分も自己開示をしなくてはならない気分になってきた。まだ、肉親である、母や弟にも、盟友中川淳一郎やおおたとしまさにも伝えていない、衝撃の事実をここで明らかにする。

家では、召使いという設定で生きている。

そう、実は妻からはこの8年間、家では「バニラ」と呼ばれている。しかも、召使いの猫という設定になっている。

「バニラちゃん、ご飯をつくって」
「バニラちゃん、ゴミを出しておいて」
「バニラちゃん、○○ちゃん(娘の名前)のためにティッシュを1枚とって」

召使い猫のバニラちゃんという設定で暮らしている。そんな生活が8年くらい続いている。夫であることをある意味、放棄した。昭和の男らしさなんてものは目指していない。完全に尻に敷かれること、さらには命令をほぼ聞くことを心がけている。妻のことは家では「ご主人様」と呼んでいる。何か叱られることがあったら、土下座して全力で謝る。「すまにゃあ!」と。

「陽平さん」と呼ばれることは、人前だけである。だから、いつもぎこちなさそうだ。

だから、1歳5ヶ月になる娘は、まだ私の本当の名前を知らない。バニラ、バニラといつも呼ばれているからだ。

でも、おかげさまで、ストレスがほぼゼロの生活をしている。いわゆる「男らしさ」なるものを誇示しなくて住むからだ。プライドもゼロだが、ストレスもゼロだ。1日4時間、家事・育児に時間をかけ「召使い猫」として生きるのは、案外楽しい。

このことは、墓場まで持っていく話だと思っていたが、大木亜希子さんの赤裸々な自己開示により、私も胸を突き動かされた次第だ。

硬派な左翼論客としての私のパブリックイメージは崩壊するかもしれない。ただ、左翼と猫という二重生活に疲れていたのもまた事実である。

日々、政治家や経営者、意識高い系、ネトウヨなどに対して怒りの炎を燃やしていると、 ときに大変に疲れる。21世紀を新たな革命の時代としたいと思っているが、たまに疲れて心が折れそうになることがある。中年の左翼疲れというやつだ。

だから、家では、召使い猫のバニラちゃんとして振る舞い、完全に尻に敷かれることによって、自分のバランスをとっているのである。

もう平成も終わりだ。昭和的な幻想の男らしさは捨てよう。私はかわいらしさ、戦略的服従に活路を見出した。

社畜よりも家畜、ペットを目指せ。


編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2018年12月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。

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常見 陽平
千葉商科大学国際教養学部専任講師

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