「週刊ポスト」平成政治家ランキングを論じる

2018年12月23日 06:01

週刊ポストの今週号(12月20日発売)に、「政治のプロ50人に聞く 平成ニッポンを『成熟』させた政治家、『幼稚』にした政治家」という特集が載っている。

平成という時代を振り返れば、昭和に比べて「政治が幼稚になった」とよくいわれます。それは政治家のスケールや言動、政党の離合集散のさまなど、現在の日本の政治の在り方そのものを指しての評かも知れません。とはいえ平成の政治には、昭和より「成熟」した面もあるはずです。

そこで弊誌として政治家OB、学者、評論家、政治記者をはじめ、30年間にわたる平成の政治を見届けてこられた識者の方々に、平成ニッポンを動かしてきた政治家たちを改めて評価して頂きたいと考えております。それによって読者が平成という時代を振り返る際の視座を与えていただこうというのが企画の趣旨です

具体的には、①平成の時代に日本という国を「『成熟』させた」と思う政治家を5人、②「『幼稚』にした」と思う政治家を5人づつ、それぞれ名前を挙げていただき、そう考えた理由を寸評して頂きたいです

ということで、私のところにもアンケートが来た。

できあがった紙面には、個々の回答者の回答とかコメントは載っていないので、ベスト、ワーストの10人(本誌には30人ずつ出ている)ずつとともに私が出した回答を書いておきたい(詳しくは「週刊ポスト」参照)。

ベストは①小沢一郎②小泉純一郎③野中広務④菅義偉 ⑤安倍晋三⑥小渕恵三⑦土井たか子⑧橋下徹⑨村山富市⑩後藤田正晴である。最初見たときはワーストかと思った。

ワーストは、①鳩山由紀夫②安倍晋三③小池百合子④小泉純一郎⑤野田佳彦⑥菅直人⑦小沢一郎⑧麻生太郎⑨田中真紀子⑩稲田朋美である。

「週刊ポスト」政治家ベスト3とワースト3(Wikipediaより:編集部)

小沢一郎、小泉純一郎、安倍晋三は両方にあるということは、ある意味で、その存在の大きさの証明か。

それに対して、鳩山由紀夫のぶっちぎりぶりは凄い。ベストでは、官房長官経験者が野中広務、菅義偉、安倍晋三、小渕恵三、後藤田正晴と五人いるのは、日本人らしい組織人好みか。小池百合子とか稲田朋美となると、そこまでの影響を現実に発揮しているか不可解。

さて、私の出した回答は、以下の通りだ。ただし、これはベスト・ワースト出なく、日本政治の成熟化に貢献したかどうかでの判断だ。とくに、二大政党・陣営による政権交代を可能にする仕組みの安定にししたかどうかを重視している。

だから、民主党という枠組みをつくった菅直人とか自公連立の功労者である小渕恵三や山口那津男、社会党に反安保・自衛隊を棄てさせた村山富市がベストに入っている。ワースト組はとくに、下野後の民主党・民進党を旧社会党的な万年野党路線に引き戻した戦犯が主となっている。

成熟

安倍晋三・・・経済の安定と五回の国政選挙勝利背景に外交における驚異的成功を実現。
小渕恵三・・・堺屋経企庁長官や宮沢蔵相というバブルの混乱から再建に向かう転換点をつくるとともに、沖縄対策で成果。
菅直人・・・彼の創設した民主党はなにはともあれ二大政党のひとつらしきものとして成長。
山口那津男・・・自公連立は日本政治の成熟に資した。誰を代表選手として選ぶか難しいが、安保法制の危機を乗り切ったことを評価。
村山富市・・・社会党に自衛隊・安保を容認させて戦後をある意味で終わらせた。

堕落

小沢一郎・・・自分の権力欲のために政党壊しを繰り返し、二大政党制を安定させなかった。
小泉純一郎・・・ワンフレーズ政治の弊害は著しい。
岡田克也・・・下野後に安保法制で反対の為の反対の党に野党第一党をした。
蓮舫・・・二重国籍のまま民進党代表となり国民意識の混乱を招いた。
枝野幸夫・・・自民党に対抗する現実野党の結集を阻害した

ちなみに、回答者は以下のリストらしい。どういうバランスかは皆さん判断していただくのも一興だろう。

青木理・安積明子・天木直人・有馬晴海・伊藤惇夫・伊藤達美・猪瀬直樹・岩井奉信・上杉隆・魚住昭・潮 匡人・後房雄・江田五月・大谷昭宏・萩原博子・角谷浩一・香山リカ・木下厚・古賀茂明・小西克哉・小林吉弥・佐々木俊尚・嶋聡・鈴木哲夫・須田慎一郎・高橋茂・高橋洋一・武富薫・田中良昭・筒井清忠・寺脇研・中北弘爾・野上忠興・長谷川幸広・浜田マキ子・半田滋・平野貞夫・福岡政行・藤本順一・二木啓孝・筆坂秀世・古谷経衡・舛添要一・松田喬和・村上正邦・森功・森永卓郎・八幡和郎・山口敏夫・屋山太郎・脇雅史・渡瀬裕哉

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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