アゴラ10周年にあたって

2019年01月01日 11:40

明けましておめでとうございます。きょうは言論プラットフォーム「アゴラ」が2009年1月1日にスタートしてから、ちょうど10年になります。これは日本初の複数アカウントによるブログとして、ライブドアブログの協力で始めたものです。

「アゴラ」というのは古代ギリシャの都市にあった広場で、もとは市民が生産物を交換する市場でしたが、そのうち政治的な議論をする場になりました。アゴラもインターネット上の「言論の市場」として、専門家とジャーナリストと一般市民が意見を交換する場を設けようとしたものです。

当初は1日1本も投稿がなくて苦労しましたが、今は参加メンバーも200人を超え、アクセスが少ない月でも500万ページビュー以上に成長しました。その後、国内でも独立系ネットメディアがたくさん出てきましたが、ほとんどは消えてゆきました。

その中でアゴラが10年もったのは、よくも悪くも「角」があったからでしょう。2011年の東日本大震災のときは、原発の恐怖をあおるマスコミに対して科学的データをもとにして反論し、菅首相が浜岡原発の停止を要請したとき、私は「中部電力は法的根拠のない「要請」に屈服するな」と主張しました。

その次にアゴラが多くのアクセスを集めたのは、2014年に盛り上がった慰安婦問題でした。このときは「言論アリーナ」で「朝日新聞「大誤報」を検証する」と題して、私が朝鮮半島で取材した経験をもとにして、朝日の「検証記事」にも多くの疑問が残ることを指摘しました。

アゴラが政治に影響を与えたのは、2016年の蓮舫問題でした。当時、民進党の代表になる予定だった蓮舫議員に対して、八幡和郎さんが「蓮舫にまさかの二重国籍疑惑」というスクープを放ち、その後もアゴラはこの問題を追及しました。この動画「蓮舫vs蓮舫」は藤原かずえさんの傑作です。翌年、蓮舫代表は辞任しました。

2016年の東京都知事選挙で誕生した小池百合子知事にマスコミは好意的でしたが、彼女の豊洲市場への移転延期については、アゴラの多くのメンバーが批判しました。翌年の総選挙の直前にできた「希望の党」の支離滅裂な政策にも、批判が集まりました。

昨年、話題を集めたのは眞子さまの婚約問題です。八幡さんの「眞子様 破談へ!」という記事が100万ページビュー以上のアクセスを集め、この10年のトップでした。

10年を振り返ると、原発や皇室や民族問題など、マスコミがタブーにして報じない問題を追及した記事が読まれています。最初はアゴラが独走して「ネトウヨ」とか「民族差別」などといわれるのですが、そのうちマスコミも追いついてきて、結果的にはアゴラの論調が多数派になることが多い。

これは多くの人がグローバルな情報を得るインターネット時代には、日本のマスコミのタブーがもはやタブーではなくなったからでしょう。ネットメディアにもバイアスがあるので、「言論の市場」で正しい意見が勝つとは限りませんが、そう信じて闘うのがアゴラの次の10年も変わらぬ目標です。今年もみなさんからの投稿をお待ちしています。

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池田 信夫
アゴラ研究所所長 学術博士(慶應義塾大学)

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