NY外為ドル指数上昇:米経済大復活、日本経済轟沈?

2019年01月04日 06:00

【NY外為】ドル指数、18年に上昇-主要通貨では円が最も上昇 (1)|ブルームバーグ

ウォール街(Wikipedia:編集部)

2018年NYダウは23,327ドルで終了した。年初に比べて6%の下落。日経平均は19,957円で終了、年初に比べて16%の下落だった。NYダウよりはるかに下落幅が大きい。リーマンショック時をはじめなにかことが起きると下落時は日本株のほうが大きく、戻りは米株のほうが早く力強い。日本株は日銀が買い支えをしているにもかかわらずだ。

円が安全通貨だからと言って外国人がドルを円に換えて日本で運用していたら損失拡大ということ。
(注:外国人が日本株に投資する場合、為替はヘッジしているケースが多いだろう)

また米国債で運用したとすれば年2.64%の利回りになるのに日本国債で運用すればほぼ0%にしかならない。
日本は世界最悪の財政状況にあり、かつ世界最大のメタボの中央銀行を持ち危機的状況にある。

それにもかかわらず昨年、世界の主軸通貨で円だけがドルに対して強くなった。1年間の動きだけではなく中朝的にもファンダメンタルズに関係なく円は強くなった。

ハーバード大のEzra F. Vogel教授が「Japan as No1」という本を出版した日本の黄金時代の1979年、米国は低迷の時代だった。その時の$/¥は1ドル=240円だった。その後、低迷していた米国が大復活し、日本経済は轟沈しつつある。当然円は弱くなるはずなのに逆に$/¥は=昨日朝、一時104.87円と大幅に強くなってしまった。

ここに日本経済の矛盾と経済停滞の最大の理由がある。

為替は値段そのものだ。200円の輸出品は1ドル=200の時は1ドルだが1ドル=100円だと2ドルとなり外国人に日本製品は魅力的でなくなる。1ドルの輸入品は1ドル=200の時は200円だが1ドル=100円だと100円となり、日本人には外国製品のほうが安くなり日本製品は魅力的でなくなる。円高は円で売るモノ、サービス、労働力の値上げなのだ。

モノが売れなくなったので「こりゃ大変だ、収入を増やそう」と、値上げ(=円高)をすれば販売個数は減り、売り上げは一層減り、倒産の危機を迎える。売れなければ値下げ(=円安)するのは商売では当然だ。何もモノに限らない。サービスでも、労働力でも同じだ。相対的に高くなった日本人労働力を嫌い、企業はどんどん海外に行ってしまい、日本人の仕事はなくなり賃金は上がらない。

為替は景気の自動安定装置だ。景気が強くなれば自国通貨は強くなり景気の過熱やインフレを抑え、景気が失速すれば自国通貨が安くなって景気を刺激し、出連れを抑える。その機能が日本では全く機能しなかった。

日本経済の長年の経済低迷は円が国力に比べて高すぎたせいだと私は思っている。私の20数年来の主張だ。今、訪日外国人が急速に増えている。某大使館勤務の外国人から「為替レートが変わらないのに我々が豊かになったせいで日本旅行はすごく安く感じる」と聞いた。

昔、まだ経済発展をしていない東南アジアに日本人は「東南アジアではなんでも安いから」と競って出かけたが、今は日本が東南アジアにとってかわったというわけだ。外国人旅行客急増は、喜ぶどころか、長年の経済政策の失敗(=経済低迷)ととらえ、経済政策を真剣に考えるきっかけとすべき事象なのだ。

国力に比べて強すぎる円高が日本の経済低迷の最大の原因だ。

社会主義的国家運営で市場原理が働かなかったのが円高の最大の理由だと思っているが、それでも円を安くする方法はいくらでもあった。その方法はここでは述べないが、過去の私の本や新聞記事を図書館で読んでいただきたい。

真剣に円高是正を図ってこなかった長年のツケがひょっとして具現化しつつあるのか?この数日の市場の動きを見ているとそう感じられてならない。
Fasten the seat belt pleaseだ。


編集部より:この記事は、経済評論家、参議院議員の藤巻健史氏(比例、日本維新の会)のFacebook 2019年1月3日の記事を転載させていただきました。転載を快諾された藤巻氏に心より御礼申し上げます。

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藤巻 健史
経済評論家、参議院議員(比例、日本維新の会)

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