地方政治・選挙にやたらと国の政党政治を持ち込むべきではない

水野 ゆうき

我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。

今日は地元の我孫子市で市長選が行われていることから、地方政治について持論を書きたいと思います。

我孫子市側から見た手賀沼・手賀大橋(Wikipedia:編集部)

政治家生活8年目に突入している私ですが、この8年間、メディアも含め、あらゆるところで皆さんも聞き飽きているほど(笑)言っているのが、「二元代表制である地方政治にやたらと国の政党政治を持ち込むのは地方政治のあるべき姿ではない」ということです。

昨日、皆様に配布された「我孫子市長選挙公報」をよくお読みいただきたいと思います。

ご承知の通り、私はこれまで無所属で活動しており、地方政治に国の政党政治を持ち込むことによって市民・県民を第一に考えた政策が難しくなることを言ってきました。実際にその地域や市民・県民を考えた賛否ではなく、政党を優先した賛否をしているのを何度も見てきました。

政党の政策や思想が必ずしもその地域の政策・実情と一致をするわけではありません。そのために私は無所属の地方議員として、どこの会派(要は党)が提出したものであろうと、良いものには「〇」、市民・県民のためにならないものには「×」、という是々非々の判断をしてきました。

今回の市長選挙では現職と元市議の一騎打ちということから、マスメディアなどの報道も、まるで国政の与野党対決かのような記事が散見され、本質から離れた構図になっていることに違和感を感じます。特色ある国会議員が選挙戦に多く入っているからかもしれません。

私は選挙戦に国会議員を呼んだこともないですし、応援弁士はいつも政策や志をともにする地方議員の仲間たちです。

地方政治は二元代表制であり、国の政党政治に基づく議院内閣制ではありません。地域のことはその地域で決めていくということが前提であると私は思っています。

今年は参議院選があることなどから(一部では衆参ダブルとも予測されています)、前段に行われる地方選挙を国政選挙の前哨戦とすることはおかしく、それに地方政治が巻き込まれないようにしなくてはいけないと思っています。そして、延長線上に次の選挙があるなどということを煽ることも良しとしません。市(市長・市議)・県(知事・県議)・国(衆議院議員・参議院議員)のそれぞれの役割と仕事内容は全く異なります。

次の選挙や国政選挙のために構図を作っているとしたら、それこそ市民・県民不在の選挙や政治であり、いったん立ち止まって考えてほしいと思います。

もし疑問に思うことがあれば、候補者の事務所に電話するなり聞きに行くなどしても良いと思います。

9割の有権者は無所属は選挙キツイから水野さんはいつも大変という認識ですが、こんな私でもごくたま~~~~に「水野さんは大丈夫だよ」なんていうことも言われます。

そんなことは絶対にありません!!

選挙に絶対などありません!!

はっきり言って、風が吹いている政党などから公認・推薦をもらえばどんなにか選挙が楽だろうとも思います。自分と政策や思想が合うのであれば政党から公認や推薦もらっても良いでしょう。もしかしたら、私も今後、自分の政策や信念に合致する政党が出てくるかもません。

しかし、私の場合は選挙の時だけ突然駅頭しはじめる候補者とは異なり、任期中4年間みっちり駅頭や議会報告で顔を見せて、仕事をして、4年間の内容でご判断いただく、ということをベースとしています。

その活動を見ている人は「大丈夫」と思ってくれているのかもしれませんが、大丈夫と思われている候補者を支援している人ほど「投票」に足を運んでくれないと結果に結びつきません!!とにかく投票に足を運ぶということが重要です!

私は県議会議員としての4年間、いかに我孫子市において県の案件が多いかということを目の当たりにし、我孫子市と連携しながら、手賀沼の水質改善にむけた予算計上、手賀沼終末処理場における下水汚泥焼却灰の移設による安全対策、千葉県が行うフェンシング学校訪問を我孫子市で実現するなど、実にさまざまな政策を実現することができました。

今、私が掲げている政策や継続して取り組んでいる案件に対しても我孫子市との協力は必至であり、特に私が県議会における一般質問でも質問した「我孫子駅構内のエレベーターの設置」などをどうしても進めていきたいと思っています。そして、我孫子市とJRの協議も進み、実現に近づいています。

「政治は現実」です。「政治は生活」です。とくに地方政治は皆さんの生活に直結しています。

世界でもそうなのかもしれませんが、日本においても、敵を作る手法の選挙戦となると敵味方に分かれてしまい、攻撃ばかりの過激な手法は平和的な民主主義からかけ離れてしまい、対話での解決よりも感情で分断されてしまっていることを危惧しています。

今回の市長選挙に限らず、政党政治ではない地方選挙においては、選挙期間中の喧騒に流されず、任期中のこれまでの活動や実績を冷静に判断して、自分が持っている大切な1票を自分の身近な生活と密着していることとして、投じていただきたいと思います。


編集部より:このブログは千葉県議会議員、水野ゆうき氏のオフィシャルブログ 2019年1月16日の記事を転載しました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、「水野ゆうきオフィシャルブログ」をご覧ください。