野田前首相はよくぞ踏みとどまった、と評価すべき

新会派の名称はいまいちだと思うが、無所属の会の野田氏が立憲民主党の会派に入らないことにしたのはよかったのだろうと思っている。

旧民進党サイトより:編集部

通常国会を目前にして所属会派を移動する国会議員が相次いでいるが、立憲民主党とは一線を画することにした野党の国会議員が現れたことで、野党の中で立憲民主党だけが数を増やしていくという流れに何らかの歯止めを掛けることになるだろうと思っている。

純粋無所属を貫いていた井出庸生氏が野田氏の新しい会派入りをしたのもよかった。

私が見ている限りでは、野田氏の新会派に所属することにした国会議員は基本的に私が言う穏健保守の系譜に繋がる人たちである。自民党に入ってもおかしくない人たちだが、これぞと思う人たちがこぞって自民党に入ってしまうと自民党一強になってしまい、将来自民党に代わって政権を担いうる穏健保守の政治家が育たなくなってしまう。

自民党にとってはいいことだろうが、トータルの日本の政治を考えると諸手を挙げて歓迎するようなことではない。どんな世界にも、適当な競争があった方がいい。

適当なライバルがいないと、どうしても一方に偏ってしまう。
数の力で、何でも押し切ってしまうようになっては困る。

かつて自民党の衆議院議員であった私が、何故自民党以外の政治家に目を向けるかと言えば、国会議員は、与野党問わず、もっともっと切磋琢磨して欲しいと切望しているからだ。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2019年1月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。