マクロンがゴーンの後任と釈放を要求するのは当然

10月の日仏首脳会談より(官邸サイト:編集部)

フジテレビによると、マクロン大統領は、25日に行った安倍首相との電話会談で、日産の新しい会長について、ルノーの新会長、ジャンドミニク・スナール氏が務めることが適当だという考えを伝えたという。また、マクロン大統領は、ゴーン被告についても「早期釈放が望ましい」などと要求したという。

どこまで本当か分からないが、私がマクロンならそういうだろう。マクロンも日本人には遠回しに外交的いいまわしでいっても通じないと分かってきたと言うことだ。

最初に世耕経産相に三社連合の存続を確認してそれをマスコミにも語ったら、世耕経産相は三社連合の存続はそのとおりだが基本的な関係を変更しないとはいってないとしたが、そう思うなら、最初からルメールにそういわなくてはならない。

両社の協定で会長をルノーが出すことになっている。そして日産の経営方針は少なくともその会長も関与して決めることになっている。それを日産出身の社長が荷担して逮捕させて、その後任を埋めないまま勝手な経営をしているのは協定破りだ。協定を破っておいて、協定を盾に日産側が何か要求することをするのは許されない。

西川社長はルノー出身の会長が不在なまま日産としての今後の方針を決めて、それをもとにして会長を決めると言うが、それを乗っ取りという。それを試みること自体が、完全子会社化に十分な正当な理由となるだろう。正気の沙汰とはいえない。

どちらの論理が正しいかを決めるのは、国際ビジネス界だ。日本の国粋主義者達の「世論」ではない。世界のビジネス界を敵に回して企業は存続を許されない。

早期釈放の要求もフランス大統領として当然だ。日本人が中国や北朝鮮で国際的常識に反したような逮捕勾留されて日本の首相が早期釈放を習近平や金正恩に要求するのが行けないとか内政干渉のはずがない。