韓国や北朝鮮との二重国籍容認を企む人たち

2019年01月30日 06:01

大坂なおみ選手に「二重国籍を認めて上げてよいのではないか?」という世論調査をしたら圧倒的にイエスが多いと思う。私も個別問題としてプラスマイナスを論じるなら賛成だ。ところが、個別論を認めることは一般論の変更を迫るものになりかねないから困るのだ。

ひとつの考え方として韓国のように、文化や経済に特別に功労がある人には特別に認めるという考え方がある。私はあまり気が進まないが、それで限定できるならひとつの考え方だ。

あるいは、アメリカはいいではないかという考え方もある。アメリカ国籍はもっているととても便利なのだ。アメリカは外国人のアメリカでの活動に厳しい制限をかけることがある。だから、アメリカ国籍というのはとても値打ちのある権益なのだ。だから本人としては、ぜひとも、確保したい気持ちは分かる。

しかし、たとえば、ここに2人の日本人ビジネスマンがいて、片方はアメリカ国籍ももっていると圧倒的に有利になるというのも公正なことではない。日本人でアメリカ国籍をもっている人がたくさんいることは日本の国益に合致するという配慮から、アメリカについては二国間協定でも結んで認めるということはありかもしれない。ただし、その場合は、両国政府が互いにもうひとつの国籍のことを知り、情報を共有すべきだと思う。間違っても、テロや脱税の温床になってはいけない。

ところで、この大坂選手の二重国籍についての議論をしていたら、認めるべきだと仰っていた方が、「中韓朝とは慎重であるべきだが」というコメントをされたので少しビックリした。

そもそも、中韓朝の二重国籍者が増えることは日本の安全にとって非常に危惧されることであり、それも二重国籍を認めることに気が進まない理由だからである。一般的な容認論でも、その三国については慎重にというかたがおられるのに驚いた。それなら意見の違いはそんな大きくないことになる。

北朝鮮についてはそもそもよく分からないことが多いが、中国は二重国籍を厳しく禁じ、最近はさらに厳正に運用するつもりらしい。韓国はさきに書いたように、李明博政権のときに限定的に認めた。ただし、風当たりは強く、康外相の就任時に娘が「合法的」な二重国籍というだけで叩かれていた。

しかし、在日朝鮮人のひとには、もし日韓両国が認めてくれるなら、特別永住者を二重国籍にしてもらえないかという声もある。だが、そういうのはまったく御免被りたい。帰化にせよ二重国籍にせよ、日本に対する忠誠心がない人は排除すべきだと思う。

また、北朝鮮問題を考えると、日本人が北朝鮮を訪問することは厳しく監視しているが、たとえばヨーロッパとの二重国籍者の場合、日本を出るときは日本の旅券で、北朝鮮にはヨーロッパの国のパスポートで入国して、また、日本の旅券で日本に帰られては足取りをつかめない。

やはり、複数旅券をもつことも問題だし、持っていたとしても、それを適正に管理しないのなら日本旅券は出せないということは大事だと思う。

そして、もし、将来、国際条約で国籍を律するようになるとしたら、もし二重国籍をみとめても、パスポートはどこかの国のものひとつだけ使い、それに他の国籍も記入するという方法であるべきだと思うがどうだろう。「それなら意味はない」という者は危ない人だろう。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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