強引商法の産経新聞に軽減税の資格なし

2019年02月16日 06:01

高齢者を食い物にする勧誘

東京・大手町の産経新聞東京本社(Wikipedia:編集部)

一人暮らしの高齢者との新聞購読勧誘トラブルなどで、大阪府消費生活センターが産経本社(大阪市)に立ち入り検査をしました。立ち入り検査までするのは、よほどのことで、悪質な事例が目立つからでしょう。10月の消費税引き上げでは、新聞には軽減税率が適用されます。高齢者を食い物にする新聞には対象になる資格はありません。

産経の販売政策には二重、三重の「×点」がつきます。「判断力が衰えた高齢弱者に狙い」、「販売店でなく本社への立ち入り」、「優遇税制である軽減税率の適用対象になっている業種」です。紙面では社会的正義を唱えながら、販売政策でやっていことは正義に反する。

産経に限らず、新聞勧誘の適正なルール守らない他紙も同様です。「民主主義を支える新聞」、「新聞は社会生活の必需品」、「知識に課税なし。軽減税率の対象に」と主張する一方で、消費者、特に高齢者を狙った強引な勧誘をする。高額な景品をだせる新聞を優遇税制の対象にする理由はありません。

生活センターから改善要望

日本新聞協会のホームページに「購読契約のガイドライン」が載っています。「長期契約をめぐる高齢者からの苦情が目立ち、国民生活センターから改善要望が寄せられています」、「公正競争規約の上限を超える景品提供をしていた場合、解約にあたって景品の返還を求めてはならない」とあります。

ホームページに載せるくらいですから、高齢者とのトラブルがよほど増えているのでしょう。高齢者が狙われるのは、「高額の景品をちらつかせると、新聞が売れる」、「一人暮らしが多く、強引な勧誘に負けてしまう」、「ボケや認知症の人が少なくなく、説明を理解しないまま長期契約してしまう」などですか。新聞の社会的信頼を失墜させる行為です。

購読を勧誘するのは地域の新聞販売店やセールス会社で、新聞本社は購読契約の直接の当事者ではありません。実際はどうですか。本社販売局と販売店、セールス会社は一体で販売政策を展開しています。今回、本社まで立ち入り検査したのは、産経への苦情が相当に多く、悪質だったからでしょう。

新聞は報道せず黙殺か

時事通信が流したニュースには「長期の新聞購読を勧誘し、高齢者が解約を申し込んだら高額な解約金を求められた」とあります。景品表示法は、商品に見合わない高額景品を用いた勧誘を禁じています。在京の新聞各紙を見る限り、都合が悪いことでもあるのか、記事は見当たりません。

新聞協会のルールでは、「上限を超える景品提供をしていた場合、解約にあたって景品の返還を求めてはならない」です。景品の上限は「6か月分の購読料金の8%」で、2000円前後です。通常はビール、食品類、洗剤などでしょう。他紙もルール違反の行為をしていることもあるのか、ニュースを黙殺です。

高額な解約金を求められたとすれば、契約期間が5年とかそれ以上で、クーラー、テレビなど、景品の元手が高額だったのでしょう。90歳以上の高齢者に余命をはるかに超える長期契約をすることもあるのでしょう。関西地区は乱売合戦が目立ち、特に産経の商法が目に余るといいます。

特定の新聞社を狙い撃ちして軽減税率の対象外にすることは、現実問題として不可能です。それなら産経は自ら軽減税率を返上して、標準税率で新聞を売る。新聞の口癖である第三者委員会を設け、外部の専門家に調査してもらう。産経に限らず業界がけじめをつける機会すべきでしょう。


編集部より:このブログは「新聞記者OBが書くニュース物語 中村仁のブログ」2019年2月15の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、中村氏のブログをご覧ください。

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中村 仁
ジャーナリスト、元読売新聞記者

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