野党統一名簿に賛同できぬが、立憲民主に感じる“強さ”

統一名簿などという野党の選挙互助会的選挙には、とても賛同できない

枝野、玉木氏ツイッター、Wikipediaより:編集部

統一名簿にどうしてもしたいのであれば、野党の皆さんはいっそのこと政党を同じにされたら如何、というのが私の率直な感想である。

立憲民主党の枝野氏が統一名簿方式に頑として反対しており、いつまでも統一名簿方式への参加を呼びかけられるのは迷惑だ、とまで言っている、ということが報道されているが、それはそのとおりだろう。

統一名簿方式を主張しているのは、いずれも立憲民主党よりも弱い政党だろうから、立憲民主党にしたら、弱い他党の人たちを助けるために自分たちが犠牲になったり、候補者の座を他党に明け渡すはずがない。

下手な考え、休むに似たり。
立憲民主党がその気にならない限り、統一名簿方式になるはずがない。

選挙互助会には、大方の国民はウンザリしているはずである。
選挙に負けても死ぬことはないのだから、皆さん、そろそろ腹を括られた方がいい。

安倍総理も決して大きな政治家とは言えないが、野党の皆さんも結構小さい、小さい。

選挙で生き残るために、統一名簿?

笑われてしまうはずだ。

衆参同日選挙を展望しているらしい立憲民主党の選挙戦略の優位性

最近の自民党は常在戦場という意識が強そうなので、選挙準備に抜かりはなさそうである。
いつ衆議院が解散になってもそこそこの戦いが出来るようになっているから、今年の参議院選挙が仮に衆参同日選挙になっても慌てそうにない。

長期低落傾向にあったかつての自民党と、現在の自民党では置かれている環境が丸っきり違う。

何しろ、野党が弱い。
弱すぎると言っていいくらいに、弱い。

維新の橋下ブームが起きたときは、このまま放っておくと維新が益々力を付けてしまうぞ、と思った瞬間に衆議院を解散し、維新の一大飛躍を寸前で阻止してしまった。

小池新党についても然り。
小池新党の選挙態勢が全く整っていないのを見透かして、安倍総理は衆議院の解散を断行し、小池新党の飛躍の芽を摘んでしまった。

二度あることは三度ある、と言う。

参議院選挙の前に新党が立ち上がる形跡は目下のところどこにもないが、安倍総理が参議院選挙での自民党の勝利を確実なものにするために、衆参同日選挙を仕掛けるくらいのことをしても何の不思議もない。

立憲民主党の枝野氏は、目下のところ、衆参同日選挙を想定して選挙態勢の構築に専念しているように見える。
自分以外は誰も信用していないように見えるところが凄い。

どういう結果になるかは分からないが、戦いに臨む人の気構えとしては、今はそのくらいの強さが求められるだろう。

国民民主党の玉木さんは、決して悪い人ではないが、枝野氏に比べてやや強さに欠けているように見えるところが、少々心配ではある。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2019年2月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。