従業員は大切に…セブンイレブン営業時間問題

2019年03月06日 17:00

今や全国津々浦々にあるコンビニエンスストア。
日本で一番最初のセブンイレブン1号店ができたのは昭和49年(1974年)5月15日にオープンしたセブンイレブン豊洲店 。私が中学生の頃には、さらに身近な存在になっていきました。

当初の営業時間は、まさに名前の通りでセブン-イレブン。すなわち朝7時から夜11時の営業で、それでも当時はとても便利でしたし、確かセブンイレブンのコマーシャルは”セブン・イレブン、いい気分。開いててよかった”というのがキャッチコピーだったように記憶をしています。

その後、コンビニの24時間営業はどんどん広まり、おそらく20〜30代の人は今や当たり前となった24時間営業のコンビニしか知らないのではないでしょうか?
そして、24時間営業の店舗はコンビニだけでなく他分野にも広がり、日本はいつしか24時間社会ともいえる状況になりました。

ところが先月、大阪府東大阪市にあるセブンイレブン東大阪南上小坂店が、人手不足を理由に、朝6時から25時(深夜1時)までの19時間営業に変更する旨の手紙を店頭に貼り出しました。

実際、人がいなければ仕方がないということでお店は25時(深夜1時)から朝6時まで店舗を閉めました。この行動に対してセブンイレブンジャパンは、『24時間営業しなければ契約違反にあたる。よってフランチャイズの解除と違約金1700万円が発生する』と通告しました。私はこのニュースを聞いた瞬間、ちょっと残酷だなと正直思いました。

今月に入ってセブンイレブンジャパンは1都7県の10店舗で営業時間を朝7時から夜23時までにして、売り上げや商品搬送等についての実験を始めると発表しました。

私はこれを聞いて、『セブンイレブンも対応を始めたんだな』と思いましたが、実はまだ問題がありそうなんです。それは何かというと、全国に2万店あるセブンイレブン店舗ですが、そのほとんどがオーナーが別にいるフランチャイズ店です。今回実験する10店舗はフランチャイズ店を含まない、全てセブンイレブンジャパンの直営店で行われます。

フランチャイズ店を経営している私の知人も、『直営店で実験しても意味がない』と言ってました。というのも、本部社員では過重労働でも従わざるを得ないなど実際の店舗とはやはり違いがあり、アルバイトでやりくりしているフランチャイズ店舗で行わないと意味がないというです。実際に、セブンイレブンジャパンの広報は『24時間営業の見直しを前提にしたものではなく、社会の変化や今後の少子高齢化などを見越して、データを収集したい』と語ったそうです。

さてこの問題、実は私の著書『外食力』の40ページに、『24時間営業の店が減ってきている』と書きました。そこに書いてあることは、外食業界では、ロイヤルホストが24時間営業を取り止め、すかいらーくグループでも深夜営業を実施していた店舗の8割が深夜営業を取り止め、マクドナルドや吉野家も深夜営業の店舗を大幅に減らしている。それに対してコンビニ業界では、ファミリーマートは時短営業を実験をしているけれも、まだ結論は出ていない上に、セブンイレブンや、ローソンからはいまだ聞かれていないと書きました。

どうして外食業界はこういう取り組みを行なっているのかというと、外食業界の場合は出来たての料理を提供し、お客様とのコミュニケーション、接客態度などを考えるとまさに人が命なんです。ですから、一部のブラックと言われる企業は別にして、基本的に外食産業は人を大変大切にする業界だと言えます。

これに対してコンビニ業界、これからどうなるのでしょうか。


編集部より:この記事は、前横浜市長、元衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2019年3月6日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

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中田 宏
元衆議院議員、前横浜市長

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