JOC竹田会長が辞任表明も、報告聴取や調査に後ろ向きな都議会

音喜多 駿

こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

本日はオリンピック・パラリンピック特別委員会が行われました。質疑はなく、報告事項を聴取するだけなので委員会自体はすぐに終わったのですが。

理事会で再び提案したのは、JOC竹田会長も関連する五輪招致疑惑への調査です。

ANOC Media/flickr=編集部引用

こちらについては以前、報道が出て竹田会長が記者会見をした直後から、都議会としてもJOCや関係者から報告を聴取し、質疑を行うべきだと主張してきました。

参考過去記事:ピンチはチャンスか?五輪招致の贈収賄疑惑を払拭し、支出の透明化を図れ 

で、調査の推移を見守るとか悠長なことを言っている間に、竹田会長は辞任表明。相変わらず都議会は世間の流れにまったくついて行ってないな…とため息が出ます。

竹田会長が退任されるからといって、招致疑惑が雲散霧消したわけではありません。表向きは「任期満了」になっていたとしても、今回の「疑惑」が本当の理由であることを知らない人はいないわけです。

これ以上「後手後手」に回り続ければ、都議会は何をやっているんだという話になります。

公的機関が捜査中の案件は議会で取り上げない、なんてルールはありません。だったら、ほとんどすべての社会問題は「事後にしか議会では調査できない」ということになりますからね。

しかしながら、本日の理事会でも、招致疑惑についての調査は大多数の会派から賛同を得ることができず、参考人招致はおろかJOCからの報告聴取すら見送られました

このオリパラ特別委員会には累計で2年以上席を置いていますが、本当に何のために存在するのかよくわからない委員会だなと改めて感じるばかりです。

参考過去記事:
情報・議論の流れに置いていかれる都議会…オリパラ委員会の質疑は10日後、豊洲市場委員会は未だに開催されず!

ずいぶん以前にも書いた通り、タイムリーで問題提起ができず、事後報告される決定事項に対して、淡々とお手盛りの質疑が行われるだけ。

五輪経費についても、50億円単位で「大雑把過ぎる」という批判の声は上がったものの、結局ほとんど状況は変わっていません。

都知事選や都議選で、都民が期待したような「五輪透明化」はまったく達成できてませんし、その状態に対する危機感も薄すぎるのではないでしょうか。

五輪透明化は私自身の公約でもあるので、申し訳ない気持ちでいっぱいです。台本ブルーファイルが行方不明とか、政局の前にこういう疑惑や費用透明化に都議会一致協力して取り組むべきじゃないんですかね??

怒りを通り越して脱力感すら感じた昨今ではありますが、引き続き諦めずに提言は続けて参ります。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、あたらしい党代表、東京都議会議員、音喜多駿氏(北区選出)のブログ2019年3月22日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおときた駿ブログをご覧ください。