大阪ダブル選:選挙結果を受け入れて、議論しなければ意味がない

第19回統一地方選挙の前半戦が終了しました。
東京都など除く11の道府県知事選と41道府県議選と全20政令市のうち6政令市長選挙・17政令市議選が行われました。

熱心な選挙戦が展開された一方で、今回は無投票が多いと私も実感をしていました。今回行われた道府県議会選挙では総定数2277に対して3062人が立候補、そのうち612人(26. 9%)が無投票当選でした。これは前回より5%アップしています。

横浜市中区の神奈川県議会議員候補は無投票当選でした。
さらに、先週福岡では関係者から「福岡は約3割くらいですね」と言っていたので、調べてみました。すると、35. 6%が無投票で岐阜県にいたっては47.8%が無投票と今回行われた選挙の中で最も多い約半分が無投票当選ということで、これは政党も擁立の努力が欠けてるなと思いますが、やはり『なり手不足』も深刻な問題ですね。「政治家は文句しか言われないしやるもんじゃない」と思っているでしょうね。

さて各地で行われた首長選挙、その中でも注目の大阪の府市ダブルクロス選挙。
結果は大阪府知事(前吉村大阪市長)も大阪市長(前松井大阪府知事)ともに勝利しました。

以前このブログで『大阪都構想の意義は理解できるが、住民投票を繰り返すということについては疑問を呈す』と書きました。日本維新の会としては『住民投票をもう1度実施する』として大阪府知事と大阪市長が入れ替わったダブルクロス選挙という奇策に出ました。これに対しては、自民党から共産党までも批判の嵐でしたが、大阪都構想の実施・住民投票の実施を訴えた2人が当選した事は無視できないですね。

ですから、大阪府議会・大阪市議会の各党・各会派は大阪都構想について、ただ反対するのでではなく、しっかりと議論をしていく必要がありますね。住民投票は議会の承認がなければできませんから、議論の上で住民投票をやるのかやらないのかを決めていく必要がありますね。

国政だってそうです。自民党は憲法改正を公約にして過半数を勝利しているわけで、『安倍改憲を許さない』と言ってるや野党は議論をしなければいけないと思いますし、憲法調査会すら開かせないというのはおかしいと思います。

やはり選挙結果を受け入れて、政治は議論する。そうでなければ有権者も投票に真剣にならないですよ。


編集部より:この記事は、前横浜市長、元衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2019年4月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。