地方議員選挙での政策ビラ解禁

2019年04月18日 06:00

写真AC:編集部

2019年の統一地方選挙から、所謂「政策ビラ」を配布することが解禁されました。国会議員の選挙では枚数制限があるけれども、自らの主張、写真、候補者名が掲載されているチラシを街頭演説の場所、個人演説会の会場等で配布したり、新聞に折り込みをすることが出来ていたのです。

残念ながら、これまでの地方議員選挙では、政策ビラが配れず、選挙がスタートすると政策を伝える事も、個人名を売り込む事も、口で伝えるほかは無かったのです。あったのは、選挙葉書を郵送できること、選挙公報が配られること、インターネットを利用できることでした。インターネットを使った選挙運動も6年前の参議院選挙からの解禁なので、僕が横浜市会議員時代には使うことが出来ませんでした。

衆議院議員時代に、自民党選挙制度調査会事務局長としての最後の仕事が、この地方議員選挙での政策ビラ配布の解禁でした。公職選挙法を改正して「選挙運動用ビラ」の配布を可能にしたのです。選挙は有権者に政策を伝え、選択をしてもらうもの。選挙期間中という最も有権者が政治に対し、政策に対し、関心を持つ時期に、街頭や演説会で口だけで伝えるというのでは効果が薄くなります。僕自身も3回の横浜市会議員選挙を経験して、実感として理解しているつもりです。

自治会を含めた居住地域の代表と言う色合いが強い時代は、政策ではなく「近所の代表だから」という思いも有権者にあったのかもしれません。もちろん、それを否定するつもりもありません。

しかし、都道県議会議員や政令指定都市議員、中核市議員等の規模が大きくなる選挙では、親戚、同級生だけでなく、一般有権者を巻き込まなければ、当選に結び付かないという現実があるのです。自分の知らない人、話したこともない人から、一票を入れてもらうとなれば、自分の名前と政策が書いてあるチラシは必需だということです。

思い出すと自民党内の議論、野党との協議の中では、「政策ビラは本当に必要なのか」との議論もありました。特に、人口の少ない町村では、選挙運動に必需とは言えないという意見もありました。確かに親戚や同級生、友人等、自分が直接知っている人、親戚が繋がっている人、つまり見えている票で運動が成り立つ場合は、選挙での政策ビラは不必要かもしれません。日常的に政策を伝える範囲が明確になっているとも言えます。

与野党間での協議の結果、政策ビラの解禁は、先ず、次回の統一地方選挙から、都道府県議と市議の選挙からスタートすると。そして、政策チラシを配布するかどうか、公費負担にするかどうかは、地方議会の条例に委ねると。

その地方議会選挙での政策ビラ解禁が今回の選挙でした。枚数制限があるのでチラシにその枚数分の証紙を貼り、そして配布するのです。もちろん新聞折込も出来ます。多くの候補者が街頭演説をしている最中に、支援者が政策チラシを配布している姿を見ると実現して良かったと本当に思います。統一地方選挙後半戦が正に始まっています。政策ビラを有効に使ってもらいたいと思います。


編集部より:この記事は多摩大学ルール形成戦略研究所客員教授、福田峰之氏(元内閣府副大臣、前衆議院議員)のブログ 2019年4月17日の記事を転載しました。オリジナル記事をお読みになりたい方は、福田峰之オフィシャルブログ「政治の時間」をご覧ください。

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福田 峰之
多摩大学客員教授、前内閣府副大臣、前衆議院議員

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