保守的視点の改革派首長とは?民間出身、山本墨田区長の着実な成果

東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。

全国津々浦々で14日より統一地方選挙後半戦が行われています。私も全国の同志達が全員当選出来るように色々な手法で応援をしております。

そこで、今日は一番の足元である地元・墨田区長選挙に立候補している山本亨候補について触れさせて頂きます。

墨田区長は山本亨

山本区長は4年前の選挙で初当選し1期4年しっかりと仕事をして参りました。大学卒業後、保険会社勤務などを経て政治家に。区議を2期つとめた後、前回の区長選で初当選されました。墨田区が1947年に本所区・向島区が合併して誕生以来、初めての民間人区長であり、多くの区民は山本区政へ大きな期待を込めておりました。

それから4年が経ち、区長と二人三脚で歩んできた私のところには「山本さんになっても何も変わらないじゃないか」「役人に負けすぎではないか」などの声が多く届いているのが実情です。

墨田区の行政改革に挑んで早8年

だからこそ、この2期目の挑戦を前にして、私自身が考える墨田区における行政改革のあり方を記しておきます。実際に8年前に私は区議会の有志メンバーとともに真の行政改革を掲げて墨田区長選挙に立候補しました。それは、前述の通り、役人による役人のための行政機構を民間レベルに歩調を合わせる必要があると確信していたからです。

当時、私を最大限に支えて頂いたのが今期で勇退される滝沢良仁区議会議長、坂下修墨田総支部長であります。テレビ朝日にいた頃ですが、多くの協議や分析を重ねて立候補を決断したものです。

しかしながら、当時の現職区長を前にして、自民党系が3人出るという保守分裂選挙にもなり、私は次点で敗れたのでした。その後、2013年の都議選に出る際は告示1週間前の出馬決定という急な展開しでたが、最後まで前述2者は私の都議選出馬には反対。あくまで、15年の区長選挙で民間区長を誕生させるんだという強い意思をお持ちでしたが、最終的には東京都と23区の関係性を踏まえて都議会の立場から墨田区の行政改革を成し遂げていくという約束の下、私は都議会議員になったのであります。

初めての民間人区長だからこそ

その延長戦で、15年の区長選挙では当時の山崎区長は任期ギリギリまでなかなか出処進退を明らかにせず、中々区長選挙の概要が見えぬまま推移しましたが、最終的に山崎区長は引退を決断。そこで、自民党は現職の区議だった山本亨氏を区長候補とし選挙戦を戦い、実に墨田区有史以来、初めての民間人区長の誕生となったのです。

よく改革派首長というのは時折、ニュースに出てきます。しかしながら、最初から言葉が独り歩きして苦戦している首長も数多くいます。ドラスティックな改革は、時に革命的な様相を帯びて、非現実的な方向性に走りただただ混乱を招くという事にもなりかねません。保守的な視点からの改革というと、今までの路線や伝統における必要、不要を見極めて前に進める所は全力で前に進めるという感性が大切なのだと思います。

実際に、山本区長は教育長ポストの改革に乗り出します。区内の小中学校を掌るわけですから本来ならば教育の専門家が必要になります。でも、墨田区では役所内の人事ローテーションの延長線上にそのポストがありました。そこで、山本区長は当選すると直ぐに、当時の舛添都知事、安藤副知事らに東京都教育委員会の人材活用を水面下で要請し、数度の協議を経て都教委の人事部長を招聘する事を決めます。

実際には、東京都の職員として定年までまだ数年も残っている方でしたが、区長がお願いにお願いを重ねて東京都職員を退職して頂き墨田区の教育改革という区長の思いを実現させる為に教育長に就任されたのです。

「墨田の夢」実現へ改革断行

その他にも、挙げればキリがありませんが「墨田の夢」を実現する為に改革の種を蒔いた4年間です。簡単に言うと、前例踏襲主義の役所文化を、やれることはやってみようというチャレンジ精神のマインドに変えてきたことにあります。それでも、各地域や各団体の皆さんから不満が出てくるというのは区長の思いとは裏腹に役所の現場レベルにはまだまだ浸透していないという証左なのだと思います。

今回の区議会議員選挙も含めて、真の改革を成し遂げていくには多くの方の熱が必要です。

私もこれまで、中々、前例を乗り越えようとしない区役所の職員と喧嘩したことが何度かあります。でも、決して彼らも間違っていません。純粋に真面目に原理原則で動いてる側面もあります。例えば、「予算がないから出来ない」という回答は最たるものです。予算がないなら、予算を作る方法を考えればいいじゃないかと私は思います。

もし仮に、既存の予算枠内だけで新規事業を考えていくと、必ず区政は小さくなります。人件費や社会保障費は自然増になりますから、税収が上がるか、補助金などが増えない限り、使えるパイはどんどん小さくなります。

だからこそ、23区という自治体で扱える都区財政調整制度をうまく活用するとか、都庁や霞が関の力を墨田区へ引っ張ってくるとかの世界観がそこにあるはずだというのが私の考えです。こういう思いを持つ区議会議員、区役所職員が少しずつ増えていく事で、数十年にわたって完成された墨田区役所の機構改革が進んでいくのだと思います。

たまたまですが、今回の区長選挙出陣式には山本区長の大学同窓として中田宏前横浜市長が応援に駆け付けました。まさに改革派首長の元祖であり、横浜で保守的な視点から数々の行政改革を成し遂げられてきわけです。私もテレビ朝日在職時代から中田さんには多くを学び、行政改革とはどんなものかを肌で感じてきた事です。この中田さんが、山本区長なら墨田区を明るい方向に導けると言います。

区民と役人とのはざまで

前期4年と違い、さらに具体的な改革が始まっていきます。墨田区民vs役人文化という構図がはっきりとしてくると思います。その為にも、私は自民党公認候補の全員当選は必要不可欠だと考えています。そもそも、私達には国ー都ー区という連携が出来ます。

今回の選挙戦では、山本区長の応援に遠藤利明代議士(2020大会組織委員会会長代行)も駆けつけて下さいました。選挙戦前には墨田区を代表する経済人と政府要人との会合も両国で開き、あるいは霞ヶ関のキャリア官僚との勉強会や全国の首長とのネットワークを持ち勉強会、研究会に参加してきたのが山本区長です。

それ故に目には見えにくいですが、あらゆる手法を駆使して確実に山本区政改革は進んでいます。是非、この選挙戦では山本亨を宜しくお願い致します。

川松 真一朗  東京都議会議員(墨田区選出、自由民主党)
1980年生まれ。墨田区立両国小中、都立両国高、日本大学を経てテレビ朝日にアナウンサーとして入社。スポーツ番組等を担当。2011年、テレビ朝日を退社し、2013年都議選で初当選(現在2期目)。オフィシャルサイトTwitter「@kawamatsushin16」