地域の青年会議所の役割を考える

2019年04月27日 06:00

公益社団法人 日本青年会議所の中国地区協議会に招かれて、経済人会議に参加しました。通称JCと呼ばれる青年会議所の各支部は、地域のリーダーとなるべき若い経営者たちを中心としたメンバーの集まりです。

私自身も福山支部のメンバーですが、今回は中国地区の経済ビジョンへの提言を取りまとめるための会議ということで、オブザーバーとして議論に参加しました。JCメンバーが作り上げたビジョンに対し、国政から見た観点を加え、実際の行動計画に落とし込むことをお手伝いするのが私の役割です。

当日の議論の冒頭にもあがった地域の課題は、高齢化、少子化に起因する労働人口の減少や既存産業の後継者不足など、どこの地域にも共通するものです。他の地域にも参考になればと思い、気づきをまとめます。

まず、中国地方全体では重厚長大産業を始めとする第2産業が比較的順調なこともあり、それに関連するものづくりにも恩恵により、今回の参加メンバーも、課題を前向きに解決していこうという意識が共有できていました。

行政や政治に提言をするには具体性が必要です。特にJCであれば地域に根ざした経済活動をしている経済人の集団だからこそ言える提言に価値があり、大きな影響力を発揮できると感じています。なお、産業振興と観光政策は全国共通のテーマであるが故に、今あるものにどう付加価値をつけるか、という視点で地域特有の資産を掘り起こすことが重要です。

例えば、地方空港は民営化し積極的な運営に転換すれば、かなり伸びしろがあります。そもそも海外からの観光客数は、800万人(2012年)→3000万人(2019年)と順調に伸びています。また、前回のリオ五輪でも世界中からプライベートジェットが数千機離発着したとのことで、来たる東京五輪においてはさらに増えると予測されており、羽田と成田だけでこれらを捌ききれるとは思えません。さらに地方空港どうしを繋ぎ、柔軟に移動できるようにすれば、波及効果は大きくなります。自分たちの地域の空港をどう活用するか、民間から提言することが、地域経済のニーズにあった民営化を進めることにつながります。

また、一般消費財もいまあるものに適切な付加価値がつけば、地域振興の牽引役になります。例えば、富山県の「氷見の寒ブリ」は、本当に美味しいブリですが、他の地域でも同じブリは水揚げされます。しかし、地域の名称を活用しブランド化した氷見で水揚げされたものが価値が高く、その結果、氷見の港に人も資源も集まるようになっています。

私の地元・福山は元々、繊維業や染色技術が盛んでデニム生地の生産は世界有数の地域ですが、日本の多くの製造業と同じく世界の縁の下の力持ちで表舞台に弱かったところを、デザイナーとマッチングしブランド化に踏み出すことで、業界と地域に活気をもたらしています。今後は繊維産業において、製造体験や生産工場の見学など、「産業を観光化する」ことで、有望な観光資源にもなると考えています。

これら地域の資産は、本来、その地域に住んでいる人々が見つけられるのが一番ですが、長くその地域に住んでいると当たり前になってしまい、その魅力や価値に気づかないものです。思い切って域外の人の視点で掘り起こしてもらう、プログラムにしてもらう、値段をつけてもらう、ということが近道なのではないかと思っています。

また、地域活性化の議論にると、観光政策→域外の人をどう呼んでくるか、と考えがちですが、地方経済の活性化はその地域の住民の日々の生活も活性化することと表裏一体です。多くのケース、雇用、教育、医療の3つで語られる地域の魅力ですが、私自身はそこに、住んでいて楽しいか、ということも重要な要素だと思っていて、スポーツや文化、エンターテイメントの振興も地域に大きな力を与えると考えています。もし、地域に立派な箱モノがあるのであれば、それが本当に有効に活用されているか、どんなコンテンツがそこで展開されたらもっと人々が集まる場所になるか、自分たちなら何が楽しいか、自由な発想で見直すべきです。

各地域のJCのメンバーには、これらその地域の特性や資産の掘り起こし、企画と予算、運用と管理など、必要なアクションのコーディネーターとしての役割が期待されていると感じています。地域をどうしていくのか、ビジョンを示し、具体策を考え、ひとりひとりがインフルエンサーとして、コーディネーターとして地域に貢献していく。全国のJCメンバーの知恵比べであり、よい事例は共有されて横展開することで、日本全国の各地域がそれぞれ一歩前に踏み出し、日本という国も前に進むことができます。

私自身も今年は特に福山の活性化に燃えています。一緒に頑張りましょう!

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小林 史明  衆議院議員(広島7区、自民党)

自民党青年局長代理、行政改革推進本部事務局長。 電波、通信、放送政策、海洋水産政策、社会システムのデータ、標準化に取り組んでいる。2007年上智大学理工学部卒業後、NTTドコモに入社。2012年の衆院選で自民党から立候補し、初当選。第3次、4次安倍改造内閣にて総務大臣政務官(情報通信、放送行政、郵政行政、マイナンバー制度担当)。公式サイト。LINE@では、イベントのおしらせや政策ニュースをお届けしています。登録はこちら


編集部より:この記事は、衆議院議員、小林史明氏(自由民主党、広島7区)のオフィシャルブログ 2019年4月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は小林史明オフィシャルブログをご覧ください。

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小林 史明
衆議院議員(広島7区、自民党)

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